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いよいよプレミアムフライデースタート、しかし先立つものが……

2/25(土) 8:52配信

THE PAGE

 今月の24日から、プレミアムフライデーがスタートしました。政府や経済界はこれをきっかけに消費が拡大することを狙っているようですが、果たしてその効果はあるのでしょうか。

 プレミアムフライデーは、月末の金曜日に早めの退社を促して、買い物や食事などを楽しんでもらおうというキャンペーンです。もともと経団連などが企画していたものでしたが、昨年末には政府内に官民連携の協議会が設置され、政府としても具体策を検討してきました。

 今回のキャンペーン開始にあたっては、業務に余裕のある大手企業を中心に、午後3時の退社や有給休暇の消化を促すところが出てきています。また小売店や外食産業の中には、関連イベントを企画しているところもあるようです。政府としては、キャンペーンをきっかけに、消費を拡大させ、経済の好循環を実現したい意向です。

 キャンペーン自体にはそれなりの効果があると考えられますが、これが経済全体の好循環をもたらすのかというと、そう単純ではないようです。

 確かに特定の日に早期退社を促せば時間的な余裕はできますが、消費は時間があれば拡大するというものではありません。消費の原資となる稼ぎが十分でなければ、人はなかなか消費にお金を回さないからです。人によっては勤務時間が短くなることで給料の総額が減り、かえって消費に消極的になる可能性もあるでしょう。月末の金曜日は業務が山積している職場も多いことから、キャンペーンの設定日にはふさわしくないといった声も一部から聞かれました。

 総務省が17日に発表した2016年の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は前年比マイナス1.7%で、3年連続の減少となっています。つまり消費が冴えない状況が続いているわけですが、その主な原因は賃金と考えられます。労働者の実質賃金は2016年こそわずかにプラスとなりましたが、過去10年間のうちほとんどがマイナスとなっています。この状況では、時間に余裕ができたからといって安易に消費するというわけにはいかないでしょう。

 消費を決定する要因はほかにもあります。年金や医療といった社会保障面での安心感がないと、どうしても生活が貯蓄最優先になってしまいます。長い目で見た場合、将来に対する安心感も消費に大きく影響してきます。本当の意味で景気を回復させるためには、短期的な施策に加えて、こうした制度改革も重要となってくるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:3/3(金) 12:03
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