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【2017年F1ニューマシン技術解説】ルノーR.S. 17

2/23(木) 12:51配信

motorsport.com 日本版

 昨年、ワークスチームとしてF1に復帰したルノー。それまでF1を戦っていたロータスが財政難に陥ったため、そのチームを引き継いだ格好だった。

【F1ギャラリー】ルノーR.S.17全ディテール

 買収が完了した後、ルノーはチームの脆弱な箇所に素早く対処した。しかしこの作業は、相当の時間と忍耐を要する仕事だった。とはいえ、今季は多数のスタッフが新たに加わった上、ニコ・ヒュルケンベルグという優れた才能を持つドライバーが加入。その作業が加速することになるだろう。

 昨年のマシンR.S.16は、チームがメルセデスのパワーユニットを使うのか、それともルノーのパワーユニットを使うのか、不確定なまま開発が進められたものであった。そのため、ひとつのパワーユニットに最適化されることがなく、苦しむ要因となった。シャシー内でパワーユニット本体、そして補機類をどのように配置するのか、その影響を考慮すれば、使うパワーユニットを決められぬまま開発されたマシンは、理想からはほど遠いのだ。

 一方、今年のR.S.17は、ワークスチームとしてシャシーとパワーユニットの双方を手がけるルノーのメリットを最大限に活かさねばならない。これら両方の開発チームが協力することで、ワークスチームならではのメリットを享受することができるのだ。

 公開されたR.S.17には、今季からの新しいレギュレーションに合わせてつくられた箇所を多数見ることができる。一部には昨年のままのように見える部分もあるが、テストまでには変更されるだろう。

ノーズ

 R.S.17のノーズは、前身であるR.S.16のモノを踏襲し、先端に突起が付けられている。この処理は、ノーズの先端の断面積を最大限にすることで、フロントウイング中央の平坦部分を相互作用し、より多くの気流をノーズ下に取り入れるものだと考えられる。

 ノーズからフロントウイングを吊り下げているステー(2)は、前後に長く伸びている。これは、R.S.17で最も目立つ処理のひとつだろう。この長いステーは、フロントウイングの中央部分を通った、乱れの少ない気流を、マシンのフロア下に導くためのガイドの役割を果たしているだろう。

 またコクピット前には、Sダクトの気流排出用の開口部(4)が空いている。これは、ノーズ下の(3)の開口部から取り入れた気流を(4)で排出し、モノコック前方のRが変わる部分での気流の剥離を抑えるための処理だ。

 この排気口は、モノコックの前端部を形成する化粧パネルによって形作られている。つまりこれは、この化粧パネルの形状を変えることで、その内部を様々いじることができるように立っているということも、遠回しに示している。つまり、このオフシーズンの間に話題となった、”アクティブサスペンション”のようなデバイスの脱着を、当初から考えた設計だと言うことができよう。

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