ここから本文です

【F1】メルセデス、”F1支配”継続へ慢心なし。PUの全エリアで改善図る

2/24(金) 13:18配信

motorsport.com 日本版

 メルセデスは、2017年のF1シーズンに向けてパワーユニット(PU)の全領域で改善を図り、大きな変更を加えたことを明かした。その中には、新設計のMGU-HとMGU-Kも含まれているという。

【F1】ギャラリー:メルセデスW08ディティール

 メルセデスのPUは、2014年に現在の”V6ターボ”+”ハイブリッド”の規則が導入されて以降、強力な性能を発揮。他のPUマニュファクチャラーにとっての”ベンチマーク”となっていた。しかしながら昨年、ルイス・ハミルトンのマシンにはPUトラブルが多発してしまった。

 メルセデスPUカスタマーである、フォースインディアのテクニカルディレクターを務めるアンディ・グリーンは、メルセデスの2017年型PUは『前例のない進歩』を遂げており、ライバルとの差をさらに広げていると示唆している。

 当然、ライバルたちも手をこまねいているわけではない。ルノーは、2017年に向けて新しいコンセプトを導入。内燃機関に全く新しい構造を採用し、第2世代のエネルギー回生システムを投入してくると見られている。ホンダも”サイズ・ゼロ”コンセプトから脱却し、PUが一新されると考えられているが、メルセデスはそのさらに上を行っているとグリーンは考えているのだ。

 メルセデスのエンジン部門責任者のアンディ・コーウェルは、シルバーストンで行われたメルセデスの新車W08発表会で「すべてのエリアで改善を図った」と、PUの改善について語った。

「エネルギー回生システムの基本構造は、2014年当初と似ている」

「当然、同じものではない。高出力側で改善があり、より効率的になった。信頼性においてもいくつか改善があり、より強力に、より長く走ることができる」

「過熱したモジュール内の冷却をするために、性能の制限が必要になってしまうほど、我々のユニットは脆弱ではない」

「MGU-Hは、ドライブサイクルの変更の結果として、全く新しいものになった。MGU-Kも同様に新しいものになっており、大きな進化を遂げている」

 ハミルトンは昨年のマレーシアGP決勝で、トップ走行中にエンジンブローを喫し、結果としてチャンピオン争いに大きな痛手を負ってしまった。チームはこの時の問題の原因を、クランクシャフトのビッグエンドベアリングの故障だと断定している。

 コーウェルは、メルセデスはオフシーズンの間に信頼性の向上に取り組み、ハミルトンがマレーシアで見舞われたトラブルを解消するため、6カ所の設計を変更したと語った。

「昨年はつらいインシデントがいくつか発生し、我々はそれについて非常に多くの調査を行った」とコーウェルは語った。

「(チームの拠点のひとつ)ブリックスワースでは、多くの変化が起きた。我々の研究の仕方からコンセプトの見直し方法、開発が適切であるかを確認する方法やサプライヤーとの仕事の仕方、部品の組み立ての仕方などなどだ」

「ベアリングシステムを改善するためにエンジン内で約6つの設計変更があった。また、パーツの寿命を見直した結果、3つか4つのパーツで品質が改善されている」

Lawrence Barretto