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障害者や高齢者も楽しめる「デュアルスキー」 長野で試乗会

2/25(土) 19:20配信

THE PAGE

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 障害者や高齢者、スキーの未経験者でも雪のゲレンデが楽しめるデュアルスキー(着座式スキー)の試乗会が長野県飯綱町(いいづなまち)のスキー場であり、スポーツや旅行の機会を広げる試みとして注目されました。専用のスキーはフランス製で、長野県内への導入はまだ2台。この日はゲレンデの関心を集め、試乗を申し込むスキー客もいました。

スキー板に「座席」、後ろに「操縦者」も

 試乗会は20日に行われ、イベント会社オフィスKOBA(長野市)が主催、支援団体やスキー操縦の指導者らがサポートしました。

 デュアルスキーは、スキー板に座席を取り付け、後ろにあるパイプのハンドルをもう1人が支えて滑る専用のスキー。本格的なサスペンション(緩衝装置)も付いています。後ろでコントロールする人はパイロットと呼ばれ、スキーを操縦するための訓練を十分に積んだ専門家。

 試乗会では10人ほどが順番に滑走を経験。特殊な乗降機能を持つデュアルスキーはそのままリフトに乗り、ゲレンデのトップからゆっくり滑降しました。後ろに付いたパイロットがきっかけを与えると左右にカーブすることができ、慣れると自分でコースを取ることができます。

 試乗した人は「スムーズで楽しかった。振動や恐怖感などはまったくない」と話していました。ゲレンデに出ようとしたスキー客らの関心も集め、中には「試乗してみたい」と申し込む若者もいました。

 オフィスKOBA社長の小林美彦さん(60)によると、デュアルスキーは長野県富士見町の八ケ岳山麓に展開する富士見高原リゾートが2台導入。今回はそのうちの1台を借りてサポートを得ながら試乗会を開きました。

 小林さんは6年前に脳出血で左半身がまひ。それがきっかけで「障害者などが旅やスポーツ、自然を楽しむ機会がつくれないだろうか」と考え、今回の試乗会を計画しました。「障害者スキーの大会などさまざまな機会をとらえてデュアルスキーを紹介していきたい。障害者、健常者を問わず楽しめることを広く知ってもらいたい」と話しています。

 小林さんとともにイベント会社を経営している妻の晶子さんは「障害や高齢、病気などで行動が制限されてきた人たちも自由に旅が楽しめるユニバーサルツーリズムに長野県も取り組んでいます。私たちもその動きを進める機会を増やしていきたい」と話していました。

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■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説

最終更新:3/3(金) 18:04
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