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インド市場早わかり:政策金利動向から株式・債券・為替市場まで

2/25(土) 9:25配信

投信1

本記事は2月21日付のHSBC投信株式会社によるレポートを転載したものです。

トピックス:インド準備銀行、市場の利下げ予想に反し、政策金利を据え置き

 二会合連続でレポレートを6.25%に据え置き

 ・インド準備銀行(中央銀行)は、2月8日の金融政策委員会で、昨年12月の前回会合に続き、政策金利のレポレートを6.25%に据え置いた。市場では、昨年11月の高額紙幣廃止の影響で落ち込んだ消費者の購買意欲を支えるために0.25%の利下げが決定されるとの見方が大勢を占めていた。
 ・中央銀行は、政策金利据え置きの理由について、米国の利上げにより世界的に金融緩和余地が縮小する中、「高額紙幣廃止の影響を見極めるため現行の政策金利を維持する」としている。
 中央銀行は引き続きインフレ抑制に重点

 ・足元のインフレ率は落ち着いており、1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比+3.2%と2016年12月の+3.4%から低下した。食料品価格の上昇率低下が指数全体を押し下げている。
 ・しかしながら、中央銀行は、足元のインフレ率低下は高額紙幣廃止による一時的な消費需要の後退が影響していると見る一方、最近の国際商品価格の上昇に警戒を示している。
 ・中央銀行は、インフレ率の目標値を4%(目標レンジとして2~6%)に設定する一方、2017年度上半期(4-9月)のインフレ率は4.0~4.5%、下半期(10-3月)は4.5~5.0%と、現水準から小幅な上昇を予想している。
 政策スタンスは「緩和」から「中立」に変更

 ・今回の金融政策委員会の決定で注目されるのは、中央銀行が金融政策スタンスをこれまでの「緩和」から「中立」へと変更したことである。
 ・政策スタンスを「中立」としたことで、中央銀行は、今後、政策金利を引上げ/引下げのどちらにも柔軟に動かせるとしている。しかし実際には、インフレ率、経済成長率の顕著な低下がない限り、追加利下げ余地は限定的だろう。
 市中銀行が貸出金利を引き下げ

 ・当社では、今回の政策スタンス変更を受けて、政策金利は当面、現状維持が続くと見ている。
 ・但し、これまでの利下げの波及効果は継続するだろう。中央銀行は2015年1月から2016年10月までに合計で1.75%の利下げを実施したが、市中銀行による貸出金利の引き下げ幅はその半分程度にとどまっている(市中銀行の加重平均貸出金利は2015年1月から2017年2月までに0.85~0.90%低下)。
 ・一方、市中銀行は、昨年11月の高額紙幣廃止に伴う預金の急増を背景に、貸出しにより注力しており、過去数週間に貸出金利を引き下げている。こうした中、当面は政策金利が据え置かれても、市中銀行による貸出金利の引き下げが続くことが見込まれる。このため、中央銀行は、以前ほど利下げの必要性に迫られておらず、これも当面は政策金利が据え置かれると見る理由の一つである。

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最終更新:2/25(土) 9:25
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