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「プレ金」の街、静かな出足 県内ホテル、百貨店が食で集客

2/25(土) 1:22配信

北國新聞社

 月末の金曜日の仕事を早めに切り上げ、消費を喚起する「プレミアムフライデー(プレ金)」が始まった24日、金沢市の百貨店やホテルは、早めに退社した人を取り込む体験型や食のイベントを繰り広げた。石川県内では午後3時退社の参加企業がまだ数少なく、自治体も対応していないため、各イベントには主婦や高齢者、親子らの姿が目立った。小売やサービス業の関係者は「浸透はこれからだ。イベントを続ける」と今後の消費拡大に期待した。

 午後5時、金沢市の香林坊大和のコーヒー店では、「おいしいコーヒーの入れ方講座」が開かれ、主婦ら12人が参加した。午後3時に退社した金沢市内の金融機関の男性(59)は「普段ならこんな時間に講座を受けられない。いつもより早く友人と飲める」と話した。

 旬のタラを使った料理の実演セミナーでは、主婦や老夫婦の姿が目立った。地下の食品売り場では各店が目玉商品を用意し、精肉店では割安の黒毛和牛しゃぶしゃぶ肉が普段より2倍の売れ行きを見せた。

 香林坊大和は会員向けの特別招待会(特招会)を開催したこともあり、中俊之販売促進部長は「普段より多い客入りだが、プレミアムフライデーによる効果か分からない」と振り返った。

 めいてつ・エムザでは、男性向け料理教室に1人が参加した。営業企画部の担当者は「普段の金曜と変わらない来店客だった。3月以降もイベントを続け、来店動機につなげていきたい」と期待を込めた。

 ホテル日航金沢では、普段1200円で夕食に追加できるカニ食べ放題プランを500円に値下げして提供した。約130席が満席となったが、通常勤務を終えた予約の会社員グループや家族連れらが多かった。

 ANAクラウンプラザホテル金沢では、シャンパン飲み放題のセットメニューが用意され、観光客ら4組が利用した。東京から出張で訪れた行政書士の吉野恭正さん(66)は「プレミアムフライデーとは関係ないが、ぜいたくな時間が楽しめた」と喜んだ。

 定時の午後5時半に仕事を終えて帰宅した金沢市の会社員池田裕行さん(30)は「顧客対応を考えると、自分だけ早く帰るわけにいかない」と本音を漏らした。プレミアムフライデーで特別企画を提供した小売店の男性従業員は「自治体が率先して取り組まないと、賛同企業も増えないのではないか」と指摘した。

北國新聞社

最終更新:2/25(土) 1:22
北國新聞社