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ケルン・大迫勇也の本音 「もっとゴール前に専念したい」

2/26(日) 11:59配信

AbemaTIMES

 ホンネとタテマエのバランスを上手く取った者が勝つ。それは実社会に限ったことではない。サッカーの世界においても言えることだ。

「本音を言うと、もっとゴール前に専念したいですけど」

 2月19日にホームで行われたシャルケ戦の後で、日本代表FW大迫勇也はそう吐露した。ビッテンコートが左腿の怪我で再び離脱するなど、負傷者が絶えない1.FCケルン。サイドに起点を作ることが難しいため、トップ下を置く[5-2-1-2]の変則的な布陣を組んだ。大迫はモデストと組んで、2トップの一角で先発出場である。

 慣れない布陣のためか、ケルンは開始2分に失点してしまう。苦しい立ち上がりだった。さらにトップ下に入ったヨイッチが機能せず、序盤は前線でパスを受けていた大迫が、次第に中盤に下がってパスの出し手となった。相手ディフェンスの裏にボールを送っていく。

「中盤に出す人がいなかったので。まあ、センターバックはついてこないし、裏は空いているし、という感じだったからすごくチャンスだと思いました。ただ、ちょっと狙いすぎた感はありますけど」

 もっともこのシャルケ戦で大迫は、中盤での出し手ばかりに徹したわけではない。モデストの同点弾を演出したのは、最前線でFWとしてボールを収める動きだった。

「ちょっと下がりながら、そこで1回起点を作ることができれば、後は相手の守備はけっこう薄いってことはミーティングの時から話していたので。あそこで起点を1つ作ればチャンスはすごく大きいっていう話はずっとありました」

 大迫の絶妙なパスを受けて、モデストは同点弾を突き刺した。

 その後は一進一退の攻防が続く。大迫も70分にミドルレンジからロングシュートを打ったが、決勝点を決めることはできず。試合は1-1の引き分けに終わった。中盤での仕事に軸を置きつつ、FWとしての働きも意識しながら、大迫はシャルケ戦を終えた。

「やる仕事がちょっと多いので、本音を言うと、もっとゴール前に専念したいですけど。まあ、ただ今は怪我人も出て、チーム状況もあって仕方ないことなので、切り替えてやれることをやるしかないですね」

 不本意かもしれないが、やりたいことではないことを任された方が、かえって成果に繋がることもある。現在のケルンにおける大迫は、そういったことの好例だろう。重要なことは、そういった時に沸き起こる「もどかしさ」を上手く消化して、努めて前向きに取り組むこと。ホンネとタテマエのバランスを上手く取りながら、落とし所を見つけ、前進のエネルギーに変えていく。

 それこそが、何よりゴールへの近道なのかもしれない。

取材・文/本田千尋

最終更新:2/26(日) 11:59
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