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ボディ内手ブレ補正とタッチAFがやってきた! ソニーのミラーレス一眼「α6500」

ITmedia LifeStyle 2/27(月) 14:21配信

 「α6500」の登場にはちょいとびっくりしたのである。

 「α6300」が2016年3月に発売されたと思ったら、そこから9カ月しかたってない2016年12月に「α6500」である。見た目も性能も違うならともかく、見た目はほとんど同じ。知らない人が見たら、もうリニューアル? と感じるレベルだ。

正面から。このセンサーが微妙に動いて5軸手ブレ補正を実現する

 もっとも後継機ではなく上位モデルとしての登場で価格差もあるので納得できる面もあるのだが、心穏やかじゃないα6300ユーザーもけっこういたに違いない。

 α6000→α6300→α6500と続くα6xxx系のウリはEVFを内蔵しながらシンプルでコンパクトなボディと快適な超高速AF。α6000から6300へワンランクアップしたときは、425点の像面位相差AFセンサーや0.05秒の高速AF、高速連写などAFまわりを強化してきた。

 α6500は違うところに。その代わりまったく異なるところに手を入れてきたのである。なんと手ブレ補正とタッチパネルだ。

●ボディ内手ブレ補正の威力は?

 α6500でとうとうボディ内手ブレ補正機構が搭載された。α7II系と同じく、5軸手ブレ補正だ。フルサイズのα7IIで搭載されたのだから、早晩α6xxx系にもくるとは思っていたが。

 ボディ内手ブレ補正機構をセンサーに追加するとその分場所をとるわけだが、ボディサイズはα6300とほぼ同じ。グリップ部分が4.5mmほど厚くなったくらいだ。すごい。

 α6500はボディ内に5軸の手ブレ補正を持ったため、レンズ側に手ブレ補正機構を持たない一部のレンズやマウントアダプターを介して装着する他社製レンズ時でも手ブレ補正の恩恵を受けることができる。これは素晴らしい。

 今回、ボディ内手ブレ補正のみの威力は手元にEマウントの手ブレ補正未対応レンズがなかったので試せなかったけど(申し訳ない)、手ブレ補正機構搭載レンズ(OSSと書いてあるもの)と併用した場合は、レンズ側の2軸+ボディ内の3軸を組み合わせた5軸手ブレ補正で、レンズのみのときより手ブレ補正効果を高めてくれる。業界最高、とはいえないが、けっこうしっかり働く。

 さて基本的なカメラの話をすると、センサーはAPS-Cサイズで約2420万画素。画面のかなり広範囲に425点の像面位相差センサーを持っており、AF-Cモードでファインダーをのぞくと、現在フォーカスがあっている箇所に小さな緑の“□”がちょこちょこと動き回ってて楽しい。ああ、AFががんばっているのだなと。

 AF-Cも強力で、そこそこ大きな被写体だとAF-C+被写体追従でけっこう合わせ続けてくれる。小さな被写体の場合は拡張AFモードで追いかけるといい。

 シャッタースピードは1/4000秒まで。

 連写速度はHi+モードならAF/AE追従で最高秒11コマまでいける。が、普段はHi+より下のHi~Loをおすすめしたい。連写速度はHiで秒8コマになるが、高速ライブビュー連写となり、EVFやモニターを見ながら被写体を追いやすいのだ。動体を撮るときはこれは大事である。

 ISO感度はISO100から25600(拡張感度としてISO51200も選択可能)。高感度時の画質はざっとこんな感じ。等倍表示にして並べて見た。ISO6400までなら使えそうだ。

 実戦での高感度作例はISO5000でどうぞ。

 さてふたたびAFの話に戻る。AFが超高速でも、撮りたい被写体にきちんと合ってくれないと意味がない。フォーカスモードとフォーカスエリアが重要だ。

 フォーカスモードはAF-SかAF-Cだが、AF-Aにしてカメラに任せるという手はある。フォーカスエリアにはワイド(要するにカメラ任せ)、ゾーン、中央固定、フレキシブルスポット、拡張フレキシブルスポットがあり、さらにそれぞれにロックオンAFが用意されており、どれかを選ぶべし。

 で、これらに追加して顔検出AFを使うかどうか、瞳AFを使うかどうかも重要になる。顔検出を不用意にオンにしておくと、風景を撮りたいのに手前にかぶってきた人の顔にしゅっとピントが合って困ったりもするわけで、でも逆に人を撮るときはフォーカス位置をカメラ任せにして構図やシャッターに専念できるので便利。

 問題は、さっと最適なAFモードに切り替えられるかという点にある。顔検出のオンオフはどこだっけ、フォーカスエリアはどう指定するんだっけとメニューを見て悩んではストレスだ。

 何しろ、フォーカス回りに限らず、撮影機能がどんどん増えたおかげで、メニュー項目も増えすぎて、目的の設定画面を見つけるのも一苦労なのだ。

 何しろ、撮影メニューだけで全部で23画面もあるのだ。

 慣れるまでは探し回るハメになる。一度メニューを見直して整理してもらえたらなと思う。

 今回、カスタマイズできるキーが1つ増えたので、使う人はキーやダイヤルなど操作系のカスタマイズを駆使して、よく使う機能にすばやくアクセスできるようすべしである。

●タッチパネルで操作性は上がったか

 α6300を使っていて不満だったのがフォーカス位置の指定。すばやく動かしたいのだがAFエリアを動かすのがちょっと手間だった。それを補うべく搭載されたのがタッチパネルである。

 デジカメの世界ではいち早くタッチパネルを導入したソニーだが、いつしかほとんどの機種で使われなくなってたのである。それが復活したのだ。

 α6500で再度採用されたのは、再生時の拡大表示などに使えるが、ほぼタッチAFのため。タッチシャッターもないし、タッチでのメニュー操作もできないという潔さだ。

 タッチパネルを使い、そのときのフォーカスのモードによってAFターゲットを指定したり、AF枠を動かしたりできる。

 背面モニターで撮るときのみならず、「タッチパッドAF」にも対応。ファインダーをのぞいているとき、モニターをタッチパッドとして使える機能だ。ファインダーをのぞきながら右手親指でフォーカス位置を指定できてすごく便利。

 もう1つ大事なのは、背面モニターを開いているときは「ファインダーと背面モニターの自動切り替えがオフになる」こと。モニターを開いて指でタッチパネルを触ると、手がファインダーのセンサーをふさいで画面がファインダーに切り替わってしまいイライラするのだが、それがないのである。

 この機能、最初に搭載したのがオリンパス。続いてソニー。他社も追いかけてほしいと思う。

 ただ、タッチパッドAF時のレスポンスは先行する各社に比べるといまひとつよくない。タッチパネル対応が後付けだったからか、ここはもっとスムーズに使えるようにしてほしい。今後に期待。

 2017年はソニーの他のカメラでもタッチパネルの採用が進んでいくだろう。

 では他の作例もいくつか。

 まずは定番もの。青空+ガスタンクと夜景。

 最後にちょっといい感じのを。友人の家にあった石油ストーブの温かさを撮らせてもらった。

 なお、動画は4K動画対応。XAVC Sフォーマットで30pの4K動画を撮れる。スロー&クイックモーションモードではフルHDで1fpsから120fpsまでの速度をコントロールした撮影が可能だ。

 というわけで、とうとうα6×××シリーズにもボディ内手ブレ補正とタッチAFがやってきたのである。タッチシャッター機能はないところが潔くていい。タッチパネルはAFのためだ、と。

 画質は文句ないしAFは速いしちゃんと撮りたい被写体を追ってくれるし、ファインダー+チルト式背面モニターで自由に撮影できるし、USB充電にも対応してくれる。それでいて、ボディはシンプルに四角くてコンパクト。機能の多さに対してボディがシンプルすぎるのは気になるが、そこは自分の好みに合わせてカスタマイズすべし、である。

 これでミラーレス一眼の「高速AF・タッチパネル・ボディ内手ブレ補正」というトレンドがさらに加速しそうなのも楽しみな点だ。

最終更新:4/18(火) 12:05

ITmedia LifeStyle