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ジブリ鈴木敏夫氏、宮崎駿監督の復帰について「まだ企画検討中、本当に作ることになったら発表しますよ」

2/27(月) 17:21配信

ログミー

第89回米国アカデミー賞、長編アニメ部門にノミネートされたスタジオジブリ作品『レッドタートル ある島の物語』。惜しくも受賞こそ逃したものの、前編セリフなしという野心的な作品で、海外でも高い評価を受けました。授賞式後に開かれたプロデューサー鈴木敏夫氏の記者懇談会の質疑応答部分の書き起こしです。先日報道のあった宮崎駿監督の長編復帰について、プロデューサーの立場から現在の状況について語りました。

宮崎駿監督の長編復帰について

鈴木敏夫氏(以下、鈴木):なんでも率直に言っていただければと思いますので。

記者1:毎日新聞のナガノと申します。この後もそうしますと、海外の監督と組んで自作もやられるんですか?

鈴木:それはたぶんないと思うんですよ。とういうのは、僕はマイケル(マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督)という人とは、ずいぶん気が付いたら長い期間お付き合いしてる。それで、なにしろ2000年ぐらいですかね、マイケルの8分間の短編『Father and Daughter』(邦題は『岸辺のふたり』)これを見たことが、今回の作品を作る大きなきっかけになったんですよね。

僕は、そういうことがあったんで、彼がずっと短編ばかりやってきた人だったんで、「この人が長編を作ったらどういう映画を作るんだろう?」って素朴な疑問があって、それで彼に話を持ち掛けたら「ジブリが協力してくれるならやってもいいよ」と。そういう答えを得たのでやった。

とはいえ、僕が彼に一番最初にこの話をしたのが、なんと10年以上前、2006年なんですよね。そこから数えると、映画の完成は去年の3月でしたから。その数字だけで言うと10年ぐらい間がかかったということになります。

実を言うと、カンヌで賞をいただいた時にも、いろんな記者の方から「マイケルの次は誰だ?」って、スティーブにも聞かれたんですけど(笑)。僕としては、マイケルとだけやっていこうと。マイケルとやることがまず一番だったんで、やりました。

ほかの人もね、とくに考えているわけではありません。

記者2:少し話は逸れますが、先日、一部報道で宮崎駿監督の復帰の話が出ていましたが、それに関してプロデューサーの口から、その状況についてなにかありますでしょうか?

鈴木:あのね、どうやって言ったらいいのかな。その発言をした場、要するにアカデミー賞にノミネートされた作品で、それぞれが作品について質問に答える場で。実を言うとあらかじめ聞かせられていたメディアの方はいないって。実は、毎回アカデミー賞のたびにやるイベントで、僕も『風立ちぬ』の時にそこに登場したことがあったんですけれど。

なにしろ、今回司会者が前年のアカデミー賞の受賞者でピート・ドクターって言うピクサーの方。この人とは僕、長い付き合いがありまして、そういう場でいきなりね、雑に言えばジブリの今後について質問受けて。それで、僕がどういうふうに喋ったかっていうのがあるんですけれども。

最初、かなり答えを躊躇うんですよ。僕の記憶だと、ちょっと天を向いちゃったんですよ、答えようがなくて(笑)。だけれど、ピートと仲いいし、そういうことを聞かれたらある程度、本当のことを喋らないといけない。

僕がそこで喋ったのは、まとめて言ってしまうと、「引退したとは言っても企画の検討その他はやりますよ」と。そして、実を言うと、宮崎駿は今そういうことをやってますと。1つは短編映画を作っているということ。それから、もう1つは、「長編を今作るんだったらなんだろう?」と。そういう話をしている。

ただ、この段階で言うと、僕その場でもそうだったんですけど、普通だったら企画の内容、要するに「こういう作品を作りたい」っていうのを話すはずなんですけど、それは制作発表の場じゃないから、それと準備も整っていません。ゆえに、企画の検討はやっていますと。

だから、「もしあるのだとしたら準備の段階でしょ」って、そういう話をしたつもりなんですよ。それ以上、今の時期に語るべきではないし、仮にやったところで、相当時間かかることなんでね(笑)。

もし、実際やることになったとしても、今はまだその時期ではないってことで、お話したことだと思いますけどね。それは記者会見ではなかったので、もう少しフランクに喋りましたけど。「こんなのはどうだろう? あんなのはどうだろう?」ていうのは、しょっちゅうやってますからね。

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最終更新:2/27(月) 17:21
ログミー