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【F1分析】レッドブルRB13のノーズに開いた”謎の穴”。その正体は?

2/27(月) 13:58配信

motorsport.com 日本版

 レッドブルは26日、2017年を戦うニューマシンRB13を発表した。RB13のノーズは、昨年と同じように突起付きのモノだったが、大きく異なるのはその突起部に開口部が存在するように見受けられる点だ。このデバイスについて、ジョーダンやジャガーでテクニカルディレクターを務めた、ゲイリー・アンダーソンが見解を述べている。

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 新しいレッドブルRB13のノーズに存在するダクトは、他のマシンとの違いが最も現れているエリアだ。

 この部分は、F1技術規則第15条4.3で規定されており、『衝撃吸収構造体は車両中心線に垂直に、その最前端の後方50mmの点で9,000平方mmを超える単一の外部垂直断面積を有していなければならない』とされている。つまり、ノーズの後ろには一定以上の大きさの衝撃吸収構造体を備えていなければならない。

 それと同時に、技術規則第3条7.8では『ドライバー冷却』を目的としたものであれば、ノーズに吸気口を設けることが許されていると記述されている。ただし、この吸気口の最大投影表面積は1,500平方mmまでとなっており、前述の衝撃構造体の6分の1ほどのサイズになる。

 レッドブルが発表したマシンの画像を見ると、ノーズの開口部はそれよりもはるかに大きく見えないだろうか。

 ある時点ではダクトを通って、規則に準拠した1,500平方mmまで収束するのかもしれないが、現時点ではそれはわからない。

 何を”ドライバー冷却のためのダクト”と捉えるかで議論が起こるだろう。つまり、何か他の目的があるのではないかということだ。

 ダクトを通った空気は、ドライバーを冷却するまでに他にいくつか熱いエリアを通り、それらの温度をコントロールするのに役立つだろう。

 マシンを見るとサイドポッドは非常にコンパクトになっており、ドライバーシートのすぐ後ろから、急激に絞り込まれているように見える。このため、追加の冷却が必要になっているのかもしれない。

 このダクトは素晴らしいアイデアだ。なぜなら他チームの2017年マシンを見てみると、ノーズの先端は硬い表面となっている。この周りを気流が通り抜けるためには気流のよどみ点、つまり気流が分かれるポイントを決めなければならない。

(よどみ点は空気取り入れ口の最適位置でもあるため)このダクトを使用すれば、おそらくノーズ側面により均一な気流が流れるだろう。

 他のマシンには、ノーズとシャーシの境目付近、Sダクトと呼ばれるダクトが装備されているが、それらが車体中央部やサイドポッドに位置するERSコンポーネントの冷却に役立つ可能性があるかは怪しいだろう。

 ともあれ、27日から行われるバルセロナで行われるテストで、どんなマシンが現れるか見てみよう。

※本文中のF1技術規則は、日本自動車連盟(JAF)のホームページに掲載された日本語訳より抜粋