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【特集】シクロクロスで興奮 和歌山の新たな魅力

2/27(月) 16:03配信

毎日放送

和歌山は白浜だけでなく風光明媚な場所がたくさんあります。しかし、こうした名所は広く知られておらず観光客の数は近畿で最低です。そこで、もっと大勢の人に和歌山に来てもらうおうとある仕掛けを考えついた人がいました。その仕掛けとは?

和歌山で町おこし、その方法は?

全速力でオフロードを駆ける自転車。12日、和歌山マリーナシティでシクロクロスと呼ばれる自転車のレースが行われました。シクロクロスはただ走るだけはなく自転車を抱えて障害物も乗り越える、今、人気の自転車競技です。このレースの様子を会場を忙しく走り回り、感慨深げに見守っている男性がいました。大会を主催した木下貴之さん(43)です。

「1個これで夢が叶いました」

木下さんは和歌山市内で自転車用ウェアを作る会社を経営しています。子どもの頃から自転車が好きで33歳までは自身もマウンテンバイクの選手でした。引退後も自転車競技に関わり続けたいとこの仕事を始めたのです。そんな木下さんには長年、温め続けている夢があります。それは…「自転車を通じて町おこしをしていきたい」自転車で観光客を呼び込もうというのです。

「和歌山市内だと『雑賀崎』。日本のアマルフィと呼んでいる。段々の斜面に家が密集している。湯浅、白崎海岸、海側はかなりきれい。外国の人が見たらすごい景色と思ってくれると思う」(木下貴之さん)

念頭にはある町の取り組みがありました。

世界から自転車ファンが訪れる「しまなみ海道」

瀬戸内海に面する愛媛県今治市。タオルと造船で知られますが、今や、サイクリストの間では世界的に有名な街です。

「みんな知ってるよ。2年前に来て素晴らしかったから友だちを連れてまた来たんだ」(オーストラリアからの観光客)

彼らを虜にしたのは今治市と広島県尾道市を結ぶ瀬戸内しまなみ海道。自転車が走れるレーンが設けられていて瀬戸内海を自転車で渡ることができるのです。この道路を生かさない手はないと考えたのが愛媛県の中村時広知事でした。自らロードバイクに乗りPRを始めました。

「こういうスタイルで楽しめるんだということを広められたら」(中村時広知事・2013年)

さらに地元の経済界とも協力してビデオを制作。しまなみ海道の美しい景色を見ながら軽快に走るシーンはインターネットで世界に広まり、2014年にはアメリカのテレビ局CNNで世界の7大サイクリングコースに選ばれました。

「出身が沖縄で海は見慣れていたけどここの海は良かった。きれい」(サイクリング客)

今では、「爆買い」で名を馳せた中国観光客も訪れるようになっています。この施設では、多い時には1日600人のレンタサイクルの利用があるといいます。

「ゴールデンウィークは異常な状況。500台強ある自転車が受付と同時に2時間ぐらいでなくなる。利用客の返却待ちになる」(サイクリングターミナルサンライズ糸山 川原賢二支配人)

さらに今治駅前に、世界的な台湾の自転車メーカー・ジャイアントが直営店をオープン。本格的なロードバイクをレンタルすることができます。

「出張がてらに、手ぶらでウェアだけもってきて仕事の合間にしまなみ海道に走りに行く人もいる」(ジャイアントストア今治武田恭輔店長)

そして、市内にはトイレや空気入れを無料で使えるサイクルオアシスが約30か所整備され、自転車を部屋に持って入れる宿泊施設もできました。ほかにもタイヤチューブの自販機。自転車通学の高校生のヘルメットも…スポーツサイクル仕様。行政と企業、市民が一体となって「自転車の街」を盛り立てています。

「景色がいいなとは思ってたが、田舎なので人があんまり来ないイメージだったのでうれしいです」(今治市民)

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最終更新:6/23(金) 20:40
毎日放送