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【特集】逃げ得は許さない 目元を見ろ!!

毎日放送 2/27(月) 16:44配信

事件の容疑者として全国に指名手配されている逃走犯の顔写真。こうした写真を手がかりに繁華街などの雑踏の中から手配犯を見つけ出す捜査を『見当たり捜査』といいます。大阪府警にはこの見当たり捜査のスペシャリストがいます。これまでに300人を逮捕したというベテラン捜査員、今回、その見当たりの技術を若手捜査員へと伝える現場の取材が許されました。

指名手配犯を見つけて逮捕する「見当たり捜査員」とは?

大阪・西成のあいりん地区で黒い帽子をかぶり街中に溶け込む一人の男性。大阪府警の見当たり捜査員・森本等警部(60)。何気なく歩いているように見えますが、すれ違う全員の顔を確実にチェックしていると言います。

「いわゆるどこぞで悪いことをしてどこかで身を隠さなあかん、それには最適な街。自分の名前を伏せても、自分の人生を消してもここで生きれるような街」(森本等警部)

手に持つのは全国の指名手配犯の顔写真。見当たり捜査員は、逃走を続ける手配犯を見つけて逮捕するスペシャリストです。森本警部が所属するのは刑事部捜査共助課。これまで300人以上を逮捕してきた実績から、大阪府警では「見当たりの神」と呼ばれています。

受け継がれる“職人の技”

しかし来月、定年退職することになり自らの技術を若手に引き継ごうとしています。

「私が見当たりをずっとやってきた中で、これがポイントやぞという所を伝えたいという気持ちで集まってもらいました」(森本等警部)

見当たり捜査の基本は、まず指名手配犯の顔を覚えることです。

Q.だいたい何枚ぐらい見る?
「今私が持っているのが300枚から400枚ぐらい」(見当たり捜査員)
Q.どういう所を見ている?
「やはり目元を中心にして見ていますね」

毎日2時間以上かけて顔写真を見つめます。虫眼鏡で拡大し、目の形、ほくろの位置など顔の細部まで頭に叩き込みます。しかし、その数約700人。写真には古い物もあることから記憶するのは簡単なことではないといいます。

「さあどないして覚えていくかや。大きくして見てるわな。覚えられるか?」
「難しいです」(若手捜査員)
「難しいな。暗記するんちゃうねんねん。人物を知るってことよ。普段自分が知っている人物は頭の中で覚えてないやろ?しかし突然と前からその人物が歩いてきたらわかるでしょ?その感覚なんや」(森本等警部)

20年以上のベテラン、森本警部は手配犯の特徴を覚えこむためにある独特の手法を使います。

「こいつの生い立ちを想像しながら、それと当時どういう悪いことをしたのかを想像しながら、ときには話しかける」(森本等警部)

「山梨からどっかにいって逃げとるんやな。大阪に来たことあるんやろか。今度すれ違ったら、ちょっと声かけさせてもらうわな。ちょっとやせてるかわからんな。大阪に来たら必ず捕まえてやる」(森本等警部)

こうして毎日写真に語りかけることによって、街で知人と出会うような感覚で犯人と遭遇できると言います。

「絶対逃がさんぞと念じてますので、現実に目の前に(手配犯が)来ると、心臓の鼓動がドンとなる。よくぞ俺の目の前に来てくれたなと」(森本等警部)

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最終更新:5/24(水) 16:47

毎日放送