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岸田國士戯曲賞にヨーロッパ企画の上田誠

2/28(火) 6:00配信

Lmaga.jp

「演劇界の芥川賞」の異名を持つ、日本最高峰の戯曲賞「岸田國士戯曲賞」。第61回の選考会が2月27日に行われ、京都の劇団「ヨーロッパ企画」主宰・上田誠の『来てけつかるべき新世界』が受賞作に決定した。

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『来てけつかるべき新世界』は、2016年にヨーロッパ企画の第35回本公演で上演された作品。大阪の新世界を舞台に、ドローンやAIなどハイテクノロジーという名の「新世界」に翻弄される人々の様子を、吉本新喜劇×近未来SFなタッチで描き絶賛された。

選考委員の一人、劇作家の宮沢章夫からは「ほぼ最初から、上田誠氏の作品に評価が集中した。見事な筆致に唸ると同時に、悔しいがいくつもの場面で笑った。この技術の高さとセンスの鋭さに感服した」とコメントがあり、圧倒的な評価を得ての受賞だったことがうかがえる。

これまで吉本興業主催のお笑いイベント『ダイナマイト関西2010 third』での優勝経験はあるものの、実は戯曲賞の受賞はこれが初となった上田。演劇と大喜利の大きな栄冠を両方持つ日本唯一の劇作家となったことに、大きな祝福を贈りたい。

関西在住の劇作家の受賞は、第42回(1998年)の故・深津篤史(桃園会)『うちやまつり』以来、19年ぶりの快挙。今回関西からは、上田と並んで林慎一郎(極東退屈道場)『PORTAL』も最終選考に残っていたが、こちらは受賞を逃した。ヨーロッパ企画の次回公演は年内を予定。なお、上田が脚本を担当したアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』(声の出演:星野源)が、4月7日に全国公開される。

文/吉永美和子

最終更新:2/28(火) 7:36
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