ここから本文です

中東系エアラインの新たな一手、エティハド航空と独ルフトハンザの連携から中東御三家の戦略を読み解く

3/1(水) 10:30配信

トラベルボイス

【秋本俊二のエアライン・レポート】

ドイツのルフトハンザ・ドイツ航空は2017年2月1日、中東のエティハド航空と業務上のパートナーシップ契約を締結した。ルフトハンザのハブであるフランクフルトおよびミュンヘンと、エティハド航空の拠点であるアブダビを結ぶコードシェア便の販売がすでにスタート。今後は機内食や航空機整備などでも協力関係を深めていくという。

欧州随一のネットワークキャリアであるルフトハンザと、中東の雄エティハド航空が手を組む理由は何か? その背景を探っていくと、中東の“御三家”といわれるエミレーツ航空、カタール航空、エティハド航空のそれぞれの戦略が見えてくる。

中東御三家のさまざまな思惑

世界各地へのネットワーク構築を目的に国を超えたエアライン同士の提携や連合(アライアンス)が組織されるようになったのは1990年代後半だ。現在では世界の主要エアラインのほとんどが、3大アライアンスといわれる「スターアライアンス」「ワンワールド」「スカイチーム」のいずれかに加盟している。

そんななかで一環して独自路線を貫いてきたのが、中東御三家のなかのエミレーツ航空だった。

エミレーツ航空はアライアンス加盟にまったく興味を示さない。豊富な資金力をバックに、拠点であるUAE(アラブ首長国連邦)のドバイから世界の五大陸へ“自力”でネットワークを広げてきた。現在は約80カ国の140都市以上に就航。日本からも羽田・成田・関空からドバイ経由でヨーロッパやアフリカ、南米などへエミレーツ航空便で飛ぶことができる。

それに対して、アライアンスに加盟することで世界に翼を広げる道を選んだのがカタール航空だった。JALもメンバーに名を連ねるワンワールドにカタール航空が加わったのは2013年10月。同社はその後の3年間で急速に就航都市を増やし、現在はエミレーツ航空とほぼ同等のネットワークを実現している。

中東御三家のうちのエティハド航空は、設立が2003年とまだ若いこともあり、上記2社に比べてやや遅れをとってきた。ネットワークも世界110都市程度にとどまっている。海外エアラインへの積極的な投資などで路線網を拡大してきたなか、今回新たな一手に打って出たのが、ルフトハンザ航空との戦略的提携である。

1/2ページ

最終更新:3/1(水) 10:30
トラベルボイス