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進化するIoTの世界 8人の予測

3/3(金) 22:30配信

ReadWrite Japan

IoTは毎年、バイオテクノロジー、製造業、日々の生活、その他我々の生活のあらゆることに新しいものをもたらしてくれる。これまでの業界のやり方が大きく変わり、街が変わり、将来の交通の自動化に貢献している。

ラーニングマシーンやAI、データアナリティクスなど、これまでになく私達を助けてくれるエコシステムの中にIoTがあるわけだが、毎年はじめに我々は、12ヶ月後にどうなっているか予想を立てている。

だが今年は少々やり方を変え、IoT業界で働く人たちにその予想を聞いてみた。ReadWriteの独占取材だ。


■1. スマートタッチ テクノロジーで買い物が変わる

「まだ消費者の目に留まることは無いかもしれないが、スマートテクノロジーは瞬く間に小売業界に浸透するだろう。顧客を取り巻く製品や装飾が、よりいきいきと目に映るようになるのは素晴らしく、『目に見えないスマートテクノロジー』こそ、革新の世界への第一歩である。その先に店内の設備が、常に製品や人、生産性を評定し、スタッフが店内を最適化するための助けとなり、顧客がよりスムーズに買い物ができるようになる。スマートテクノロジーが一般的に使われるようになれば、データを即座に生み出す店内のHi-Fi赤外線アレイやUHF RFIDはオンラインよりはるかに有用なものになるだろう」

ヒーリー・サイファー, 共同設立者兼 CEO, OakLabs


■2. IoTとウェアラブルで高次元なパーソナライゼーションが可能となる

「ウェアラブルはIoTの重要な要素となる見込であり、他のスクリーンやデバイスとシームレスに連動し、これまでになくパーソナライズされたエクスペリエンスを作り出す。ウェアラブルをつけて地元のジムに行けば、ランニングマシンに備え付けてあるテレビが、朝はニュース、晩はOver the Topシリーズといったように、記録されているあなたの好みに応じて番組が流れるようなものを想像してほしい。このレベルのパーソナライゼーションはまもなく実現するものだ!」

ケヴィン・ウェストコット, メディア・エンターテイメント部門リーダー, Deloitte


■3. 接客業務もIoTで変わる

「2017年、IoTとコネクティビティによる接客業務の根本的な変革は継続する。コンシューマのコネクテッドデバイスやアプリ、サービスへの興味が向上しており、デバイスから得られるデータは、マージンを見込んだ生産というものを今後も変えていくことになる。また、これは従来の顧客を相手にする業界、特にリテールや保険を大きく変えるものとなるだろう。

リテールでは、AmazonがAlexaの先陣を切ってコンシューマIoTに変革を起こし続けるだろう。旧来のリテーラーは収益上の圧力により投資を製品からサービスに転ずることで、Amazonや他の参入業者と競争することになる。

保険業界でも同様にIoT導入のための投資が進むだろう。IoTが生み出すデータは、リスクの計算および回避のためのやり方を根本的に変えるものだ。彼らにとって今年は重要な年になるだろう。というのも、IoTを軽視したがためにAmazonに自分たちの市場で足場を築かれてしまうリテーラーと同じ運命を避けるため、IoTの導入に動き出す年になるからだ。」

ケヴィン・ミーガー, 上級副社長, ROC-Connect


■4. IoTに説明責任が求められるようになる

1.「IoTインフラの監視、管理、保全をどのように形にするかについて注目が集まるだろう。
2.テストやコンセプトは、実運用に乗せられなければならない。ベンダーが収益を生む流れを形にする圧力にさらされることになる。机上の話から現実の行動に移るときだ。
3.ITの主流は信頼性とスケーラビリティの為、IoTに関わらざるを得なくなる。CIOは運用テクノロジー(生産実行システムやSCADA、建物管理システム、ロボティクスなど)について学ぶか、専門知識を持ち陣頭指揮を取れるリーダーを雇う必要に迫られる。
4.役員会、特に監査委員会は、IoTに関する安全性やセキュリティについて聞いてくるようになるだろう。
5.Things-as-a-Serviceベースの新しいビジネスモデルが、成長することになる。」

バスク・ライアー, CIO・総括部長, IoT at VMware


■5. “エッジ”が巨大な成長市場になる

「IoTデバイスの中には既存のネットワークを使い尽くしてしまうものがある。カメラはリアルタイムでリッチデータを送り、新しいジェットエンジンにはセンサーが搭載され、稼働時には毎秒10Gbits、フライト辺り数Tbitsのデータを生成する。自動車も既に大量のデータを生み出している。世界のIoTネットワークで急速なアップグレードが必要とされるところがあるとすれば、それはIoTデバイスとインターネット上のコンピュータの境目である”エッジ”である。生成された大量のデータはインターネットに出て来るまでに処理される必要があり、これは大きなチャンスを生む。」

ロワン・トロロープ、IoTアプリケーション部門 上級副社長・総括部長, Cisco


■6. ビッグデータとIoTアナリティクスがビッグな利益を生む

「IoTが勢いを増す中、生み出されるデータも天井知らずになっている。データ量だけでなく、データの種類も様々なものが出てくるだろうし、想定されてないデータの発生源なども現れることだろう。ビッグデータアナリティクスは、IoTデータの収益化に役立つ分散アナリティクスモデルに移る。データ分析をローカルで行い、リアルタイムのIoTサービスにもっとも重要な情報をキャプチャできるデバイスが、これから多く出てくることだろう。」

マカリオ・ナミ, 戦略部門上級副社長, Cisco Jasper


■7. 2017年も広がり続ける攻撃対象

「IPを割りふれるさまざまなIoTデバイスが、より多く市場に登場するにつれ、短期的にみれば攻撃対象となる脆弱性も増えることになる。セキュリティ専門家にとっては、家庭から企業、自動車に至るまで相当広範囲の課題を抱えることになる。

付加価値が高く、何かあった際の結果が大きいデバイス、例えば自動車などの場合、メーカーは暗号化や、これまでは誰も目を付けていないという意味で安全だと思われていたCANbusなど、セキュリティのさまざまな観点について注意を払うようになるだろう。無線によるアップデート利用も広がる。IPカメラやルータなどの低付加価値デバイスは、さらに多くのアップデートの方法を得るだろうが、それらの多くは手作業によるものになる。年の後半には、幅広いコンシューマデバイスでよく知られた脅威に対する自動プッシュアップデートが使えるようになるだろう。」

エリック・チュー, 共同設立者、社長、HyTrust


■8. IoTで出来る事に対して冷静な目を持ち始める

「そもそもテクノロジーに期待しすぎていたところがあった。我々はようやく夢を語る段階から抜けて、IoTで実際に何ができるのか冷静に見つめ直す時期に至ったと考えたい。これまでできると思っていたことが、全部叶うわけではないことを我々は知ることになるだろう。IoTについてのこれまでの予想には、とんでもない数字や大きな経済的影響が付きものだったが、今年その数字はぐっと小さくなり、何より予想は現実的なものになる。 見積もりは、業界で実際に起こったことを基にしたデータアナリティクスに基づいたものになる。12ヶ月後には、おそらく何ができるかについてあれこれ考えるのではなく 、実際に手を動かしていることだろう」

ケヴィン・ワルシュ, マーケティング部門副社長, Bsquare

ReadWrite[日本版]編集部

最終更新:3/3(金) 22:30
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