ここから本文です

「全国の書店員さんに支えられた」――私小説『夫のちんぽが入らない』誕生秘話(後編)

3/3(金) 11:00配信

AbemaTIMES

 前編では、『夫のちんぽが入らない』作者のこだま氏と編集担当の高石智一氏に「作品誕生のきっかけ」や「制作時の苦労」について語ってもらった。後編では「本が出た後の反響」や「次回作の構想」について聞いてみた。

◆『夫のちんぽが入らない』は書店員さんたちの応援のたまもの

--発売直前まで「タイトルを差し替える話」もあったそうですが、本が発売するまでずっと不安でした?

こだま:タイトルが差し替えられるかもしれないと聞き、もしそうなったら本を読んでくれる人がどれくらいいるのか不安に思っていました。そんな中、全国の書店員さんたちの感想に励まされました。

高石:本の発売前に、販売部がゲラ読みを希望する書店に『夫のちんぽが入らない』のプルーフを送って、感想を集めたんです。

こだま:書店員さんたちから「絶対に、タイトルは変えずに発売してください」「ただただ2人のちんぽが入らない関係性に胸を打たれています」といった感想をもらったときはうれしかったですね。本を販売してくださる側の書店員さんたちがタイトルに嫌悪感を持たれるんじゃないか、すごく心配でしたから。

高石:熱い感想には本当に胸を打たれました。

こだま:書店員さんたちのおかげで「(この本は)出版に足るものなんだ」と自信がつきました。

--2017年1月18日に本が発売すると、瞬く間に話題になりました。1月22日~1月28日のAmazonの文芸書売り上げランキングでは、まさかの村上春樹の新作を抜いてしまうという。

こだま:びっくりしました。

高石:直木賞や芥川賞の受賞作品のとなりに『夫のちんぽが入らない』が陳列されている書店もありました。不思議な光景でした。

こだま:私は普段本屋がないような田舎に住んでいるので、ネットで読者の感想を見ているときだけ本を出した感触があります。

--こだまさんはTwitterをやられていますが、直接読者から感想を受け取ることもあるのでは?

こだま:そうですね。自分と同様の悩みを持つ女性たちや、すごく夫婦関係に悩んでいる人たちから、「本を読んで、つらさを紛らわすことができた」「気持ちが軽くなった」などのメッセージを頂くようになりました。

1/2ページ

最終更新:3/3(金) 11:00
AbemaTIMES