ここから本文です

北海道-愛媛-沖縄で農作業 3JAがリレー方式 アルバイト周年確保 即戦力、人材情報を共有

3/3(金) 7:00配信

日本農業新聞

 愛媛県のJAにしうわと沖縄県のJAおきなわ、北海道のJAふらのは、農繁期の労働力確保へ、アルバイトをリレー方式でつなぐ事業に乗り出した。農繁期がずれる3JAを、アルバイトが1年間渡り歩くイメージで、一定の農作業経験を積んだ即戦力として期待できる。2016年度は各JAが連携先のJAで人材募集をかけた。17年度からは他JAの加入も検討する。産地維持にアルバイトは必須なだけに、人材情報を共有するなど連携を強化し、人材確保につなげる。

 各JAがアルバイトに聞き取り調査などをしたところ、提携するJAでも農作業をしている事例が多く、リレー方式による連携を決めた。

 アルバイトの1年間の流れはこうだ。11月10日から12月20日ごろまでJAにしうわでミカンの収穫や選果場での選別作業をする。その後、JAおきなわで12月中旬から翌年3月までサトウキビの収穫や製糖作業に従事。JAふらので4~10月までメロンの品質管理やミニトマト、スイカの定植と管理、収穫を担う。

 各JAでは年々、アルバイト不足が深刻化している。JAおきなわは15年度、必要な約250人が集まらず一般の派遣会社を利用した。派遣会社を通じた場合は紹介料などもあり、直接募集するアルバイトより2割以上高いという。同JAは「1人でも多くリピーターを増やしたい」と連携による人材確保に期待する。

 JAふらのは年々、必要な採用人数に達する時期が遅くなっている。これまで4月末までに120人を確保できたが、近年は5月下旬にずれ込む。同JAの子会社で農作業支援サービスを展開するアグリプランによると、今年は2月末までで15、16人の採用しか決まっていない。「前年は同時期に約20人が決まり、状況は悪化している」と嘆く。

 JAにしうわ管内のアルバイトの採用人数は年々増えている。16年度は前年を2割近く上回る212人を農家が雇用した。「将来的に労働力の確保の要望は高まる」とみる。

 連携により、農作業経験がある優良なアルバイトの確保につなげる。新規の場合は作業効率が悪いことや働く姿勢に個人差があるため、事前にJA間で情報を共有し、有望な人材を確保する。アグリプランは「農業は他のバイトに比べ、雇用主と向かい合ってやりとりをする機会が多い。事前に参加者の個性を知ることは重要」と強調する。

 今後は連携JAの拡大も検討する。JAにしうわは「アルバイトにとっても選択肢が増えれば、さまざまな働き方ができるようになる」と強調する。(丸草慶人)

日本農業新聞

最終更新:3/3(金) 7:00
日本農業新聞