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山田孝之はあらゆる人類に侵食する... 密着した2人の監督が語る中毒性高い魅力

3/3(金) 19:00配信

BuzzFeed Japan

俳優・山田孝之がカンヌ映画祭の最高賞「パルムドール」を取るべく、自らプロデューサーとなり、芦田愛菜主演、山下敦弘監督で映画を製作する過程を追ったドキュメンタリードラマ「山田孝之のカンヌ映画祭」(以下「カンヌ」、毎週金曜深夜0時52分~)。

フィクションともノンフィクションともいえない独特のタッチで人気を呼んでいるが、その中心にいる山田孝之とはどんなプロデューサーなのか。「山田孝之の東京都北区赤羽」(以下「赤羽」)、そして今作と山田と仕事をした山下敦弘氏と松江哲明氏の両監督をBuzzFeed Newsは取材。中毒性のある不思議な魅力について語ってもらった。
【BuzzFeed Japan / 徳重辰典】

--お2人はそれぞれ映画監督、プロデューサーの経験がありますが、2人が見たプロデューサー山田孝之の評価はどうでしょう。

松江:山田くんがいいなと思うのは掛け算がうまい。監督とプロデューサーの違いは、この人とこの人を組み合わせたらどうなるか、でわくわくできるかどうか。山田くんは組み合わせる時に安全パイじゃなく、どうなるかわかんないけど新しいことが起きそうな組み合わせをつくる。

「カンヌ」の時には飲みの席で知り合って写真を見せてもらっただけの高橋優也くん(若手の注目カメラマン)を連れてくる。本当にたまたま飲んでただけ。でも感覚でそれができる。見る目は面白いんですよ。そこはさすが。

「カンヌ」の音楽にしても、山田社長に1回聞いてもらう場合が多いんですけど、社長判断で「あっ、やっぱそうっすよね」となることが多い。安全パイだけど80点ではなく、わかんないけど100点の可能性があるなら「そっちがいいんじゃないっすか」と。プロデューサーがそう言ってくれると、監督としてもやっちゃおうかなと思う。そういうタイプのプロデューサーです。でも楽じゃないですよ。いつも大変な道を行くので。

山下:山田くんはすごくクールで、世間一般からは何を考えているかわからないというイメージはあると思うんですけど、ああ見えて人のことを考えるのが好きなんですよ。才能を活かして、自分が楽しめる人なんで。

「カンヌ」を見ている人は「山下じゃなく山田が監督じゃねえか」と感じていると思うんですけど、俺ができないから、山田くんが前のめりになっているだけ。
実はおれをもっと好き放題させて、たまに修正したいと思ってる。人を活かすのが好きな人。もちろん役者として前に出る、使われる側の人なんですけど、両方もっている。その矛盾が面白い。

--山下さんは山田孝之の魅力について「変な魔法」とホームページで語ってます。

山下:そうなんですよ。魔法ですね。一緒にいることでみんなに安心感を与える。山田くんが喜ぶことをしたくなる。大変なこともあるけど、たまにすっと素の笑顔を見るとそれだけでご褒美。女王さまと奴隷みたいな。ぜんぜん年下なんですけど(笑)。

--「カンヌ」の反響はどうですか?

松江:2015年に放送された「赤羽」のときは「なんですか、あれ」という感じの反応でしたけど、今回は映画関係の反響が大きいですね。「カンヌ」は日本映画界の不自由だなというところを描いているじゃないですか。だから「面白いですね」じゃなくて「やっちゃってくださいよ」という雰囲気を感じる(笑)。

山下:もう少し掘り下げれば、製作委員会があったり映画界はしっかりしていると思うんですけど、俺らが小学生レベルで「賞ください」と根拠もなく極端に突っ込んでいっちゃう。

松江:ドン・キホーテな感じがあるよね。山田孝之って、カメラで追っているとずっと前を歩いているんですよ。後ろじゃなくて、いつも先頭。リーダー感があるんですよね。勇者ヨシヒコというかウシジマくんというか。社長、座長、ボス感がある。カンヌに行っても物怖じをしない。知らないことを恥ずかしがらない。

カンヌに限らず、日本の映画人に会ってもそう。知ったことに対しては勉強になると言っていて。カンヌの取材、本編はほんの数分ですけど、撮影素材は3日間、いろんなところに行って、話を各1時間以上聞いていました。山田くんはすごく楽しんでましたよ。

山下:僕なんかは小さいころから映画が好きで、カンヌに行くと黒沢明の手形とかにワーッとなるけど、山田くんはそこに興味ないんですよ。感覚的にフィットすると、有名な監督、評論家だろうが、そうでなかろうが興味を持つ。

松江:嗅覚は正しいですね。山田くんの面白いところは経験をすべて自分に活かしている。カンヌでも、映画界で普段関わらない人と触れることで、自分の芝居にも活かしていく。

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最終更新:3/3(金) 19:05
BuzzFeed Japan