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<生後5カ月長女殺害>「心神耗弱」母に猶予刑 産後うつ 千葉地裁「更生へ服役より治療」

3/4(土) 11:12配信

千葉日報オンライン

 千葉県山武市の住宅で2016年3月、生後5カ月の長女の首を絞めて殺害したとして、殺人罪に問われた母親で無職、小川紀子被告(39)=東京都板橋区=の裁判員裁判の判決公判が3日、千葉地裁で開かれ、金子武志裁判長は「重度のうつ病の影響はあったが、正常な精神機能は残し、心神耗弱にとどまる」として、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役5年)を言い渡した。

 小川被告は事件前に精神科で「産後うつ」と診断されており、弁護側は心神喪失を理由に無罪を主張していた。

 金子裁判長は判決で、「重度のうつ病の苦しみから逃れるため衝動的に自殺を考え犯行に及んだ」とした上で、小川被告が犯行時に長女の凜乃ちゃんの首に手をかけながら、だめだと思って手を離すことを何度か繰り返したことを指摘。「犯行時にやっていいことと悪いことを区別して、自身の行動をコントロールする力を残していた」と心神耗弱を結論づけた。

 量刑理由で金子裁判長は「実の母親こそが守らなければならない、わずか生後5カ月の尊い命に手をかけた」などと指弾。一方で「心から後悔し反省している。更生のためには服役よりも治療が優先されるべき」などと執行猶予付き判決の理由を説明した。

 判決後、金子裁判長は「亡くなった赤ちゃんのことを考えると私たちも忍びない。二度と繰り返さないことを願っています」と説諭。小川被告は金子裁判長を真っすぐ見つめ「はい」と答えた。

 判決によると、小川被告は16年3月4日、遊びに来ていた同市森の夫の実家で、当時生後5カ月だった長女の凜乃ちゃんの首を絞めて窒息死させた。