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「以前から耳に入っていた」福岡・消防集団パワハラ 「閉鎖性」温床、発覚遅れる

西日本新聞 3/4(土) 9:02配信

 福岡県の糸島市消防本部職員13人による集団パワーハラスメント。市は記者会見で、長年にわたる猛烈なしごきや嫌がらせの実態を明らかにし「消防職員約100人の半数以上が影響下にあった」とした。過去にはパワハラの内部告発者が標的にされたこともあった。外部の目が届かない閉鎖性が温床となり、報復への恐怖が発覚を遅らせていたとみられる。

 市によると、パワハラは2008年以降、訓練を装うなどして日常的に行われていた。100~千回の腕立て伏せをさせたり、部下の体をロープで鉄棒につないだ状態で懸垂を命じ、力尽きると約30分間宙づりにさせたりしていた。「口から泡を吹き、失神する職員もいた。死人が出なくて良かった」と市関係者。

 内部告発は過去にも数回あったという。だが、パワハラの認定どころか、情報管理の甘さから告発者が特定され、その後、標的になっていた。洞孝文総務部長は会見で「これも恐怖心につながった、と話す職員もいた」と明かした。

 グループは「幕府」と称し、中心とされる男性課長補佐は、幹部を公然と「ポンコツ」「ぼんくら」と中傷、普段から反抗していたという。浜地広喜消防長は「以前から(パワハラは)耳に入っていた。指導したが改善できなかった。閉ざされた空間で、ゆがんだ人間関係が形成されていた」とうなだれた。

 再発防止には形骸化が指摘される通報制度の改善などとともに、強力なリーダーシップが求められる。記者会見で「風通しの良い組織にしたい」と述べた月形祐二市長の実行力が問われている。

=2017/03/04付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:3/4(土) 9:02

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