ここから本文です

「中国共産党が隠してきたことを明るみに出したい」亡命漫画家インタビュー

3/5(日) 8:00配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 辣椒(ラージャオ)、本名・王立銘。1973年に中国の新疆ウイグル自治区に生まれ、広告会社に勤務する傍ら、2009年に「変態辣椒」名で故郷である中国の政治を風刺する漫画作品を上でネット上に発表した。辣椒さんの漫画は、中国政府や習近平国家主席を批判的に描くその内容から中国当局にマークされることになる。そして2014年、妻と日本旅行中のことだった。

 「帰国する前日に中国政府が突然弾圧してきたのです。私のSNSアカウントは凍結、経営していたネットショップも閉鎖。逮捕し処罰すると脅迫してきました。帰国すれば逮捕されると思い、日本に残ることを決意しました。」

 日本に留まった辣椒さんは「新潮45」(新潮社)への連載を続け、今年1月には「マンガで読む嘘つき中国共産党」を上梓した。

 「安全に中国に帰れるとは思っていませんし、帰る気もありません。ただ、政治漫画を書いているので、中国にいる家族のことは心配です。」

 中国に残した家族や友人たちには、すでに危険も及んでいるようだ。

 「去年、上海の友達が私に会いに日本に行くと連絡してきました。すると国家安全部が彼女を2ヶ月間にわたって尾行し、彼女の夫、家族や銀行情報など大量の情報を集め、職場まで行って恫喝し、私を会うことを阻止しました。すでに飛行機もホテルも予約済でしたが 全てキャンセルさせられ、来日できなかったそうです。」

 そんな中国政府について辣椒さんは「自由度はすでに北朝鮮のような方向へゆっくりと後退しています。自由の規制や権力集中の影響は自国民を抑圧するだけでなく、国外へも影響を及ぼしています。これは国家による一種のテロだと思います」と厳しく批判。

 また、習近平国家主席の人となりについては「彼らの家族は一方で毛沢東に忠誠を捧げ、一方では毛沢東による弾圧を受けたことが、彼の成長において非常に大きな影響を与えた。彼は今も着々と、第二の毛沢東となる理想を掲げ進んでいる。しかし、中国の未来は、彼の指導の下では、とても暗いと思う」と指摘した。

 なぜ、危険を冒してまで漫画を描き続けるのか。

 「中国はとても大きく、人も多いので日本に対する見方は両極端です。政府の反日教育の影響を受けた結果、徹底的に日本を嫌う人もいます。その一方で日本のことが大好きな人達もたくさんいます。日本の漫画・アニメ・ゲームの影響力はとても大きいからです。ただ、正規版で見る人はごく少数でほとんどは海賊版で見ていますが(笑)。これらが中国の青少年に与える影響はとても大きく、中国の漫画で日本の影響を受けていないものはほとんどありません。日本の文化は中国にとても大きな影響を与えています。しかしこれに中国政府が懸命に抵抗し、反日の宣伝を行っています。これが矛盾にまみれた現実なのです」。

 「皆さんに一枚の絵をお見せしたいと思います。中国は常に日本が過去の戦争で多くの人を殺したと責めますが、日本はそこまで弁解する必要はないと思います。なぜなら歴史の改ざんが最も多いのが中国共産党だからです。彼らは中国人を弾圧し、中国人を殺しました。その数は南京事件を超えていると思います。第ききんや文化大革命、天安門事件などの歴史を隠し、歪曲し、思い出さないようにしているのです。私は漫画を通じて中国共産党が隠してきた様々なことを明るみに出したい」。

 中国政府、中国共産党、習近平国家主席を厳しく批判するのは、故郷・中国が少しでも良い国になってほしいという思いからだという辣椒さん。家族や友人たちの身を案じながら、今日も漫画を描き続ける。(Abema One Minute Newsより)

最終更新:3/5(日) 8:00
AbemaTIMES