ここから本文です

【いま大人がこどもにできること(37)】ネット検索をい一から教える

3/5(日) 15:02配信

ニュースソクラ

キーワードを考えられれば合格

 百科事典を教えたついでに、ネットの使い方も。

 「インターネットもスマホもiPadも、一見、子どもたちは自由に使いこなしているように見えるので、いまさら教えなくてもいいんじゃないの?」とお思いになるかもしれませんが、テキトーに使ってるといつまでたってもちゃんと使えない可能性、高いです。

 先行き、情報取り扱い上級者になってもらいたいのなら、教えといた方がいいと思います。
 学校ではほぼ、教えていませんので。
 教えたってそんなに時間、かからないしね。

 初心者……に必要なネットツールは、ハードとソフトとネットマナーの三つです(ぷらすプログラミングね)。

 ハードは機械そのものの使い方ですから、これは機械が変われば変わっちゃうのでここでは省略……。
 ただ、最近は大学生でもキーボード打てない人がいるので、もし打てないんだったら打てるようにしといたほうがいいと思います。

 先日、大学生にレポートはメールで送って、といったところ、手書きのレポートを写メしてきたつわものが……。
 「そういう意味じゃな~い!」と思わず叫んじゃいましたよ。
 いまは新入社員で打てない人がいる、という話は聞きましたが、まさか現役大学生が使えないとは思わなかった……。
 情報発信できないじゃないですか。
 受け取れても……。
 他の先生のレポートはどーしてるんだ??

 ネットマナーは、これまた多岐にわたるので今回はカット。

 というわけでソフトですが……。

 ネットで検索するときに必要な基礎は、
(1)単語に切る
(2)優先順位をつける
です。

 「えっ? そこから?」と思われるかもしれませんが、これがわかってなくてカンでやってると行き詰まったときにお手上げになっちゃうんです。

 たとえば“世界の料理”について調べる、というなら“世界/の/料理”の三つに分けて“世界”と“料理”のどっちが優先順位が高いか考え(子どもたちはこういうことは得意でほぼ間違いなく“料理”といってくれます)検索枠に
「料理□世界」
といれるわけです。

(□はスペースといって、一文字あける、という意味だよ、という話もしてください。大人は知ってても、たいていの子どもは知りませんから)。

 でもって、五年生以上ならもう、and検索とor検索、を教えちゃった方が早いです。

 いまの検索エンジンは入れたキーワード全部ひっかけてくるor検索になっちゃってるみたいですが、それで37万件、とか出てくるとアウトでしょう?

(検索枠の上のとこにヒット件数が出てくるので、ここを見てね、という話もしてください。学校ではプリンターに繋げてるとこも多いのですが、必ず件数を見ないでいきなりプリンターを押す子がいて、毎年大騒ぎになるんです。紙を引き抜けば簡単に止まるんですが……)。

 たとえば、子どもたちには私が以前、ガンパウダー、という紅茶を探したとき
「ガンパウダー 紅茶」
といれたら30万件もヒット……。

 でもスクロールしてもしても“バイオハザード”だった……。37万件、スクロールできない……。

 なので
「紅茶 ガンパウダー」
と入れ換えたら6件だけ、になった、という話をします。

(5、6年生以上なら、検索エンジンの仕組み、も簡単に話しちゃってください。検索エンジンは天から降ってきた、わけじゃなくて“誰かが作った”んですから)

 以前、五年生に授業をしたときに、私がこの話をしたあと、担任の先生が
「北海道 特産物、といれてヒットしたなかから自分がへーっと思ったことを探しましょう(テーマですね)」
という授業をしてくださいました。

 そうしたら一人の男子が「北海道は寒いのになぜ酒ができるんだろう?」と思ったのだそうです。
 これはテーマとしては大変面白そうないいテーマです。
 でも、意気揚々と「北海道 酒」と入れたところ、全国の酒屋がヒットしてしまった……。
 スクロールしてもしても“男山”……。

 で、彼がちょっと泣きそうになったときに、隣にいた男子が
「“気候”って入れてみろよ」
といったのだそうです。

 そうしたら一番上に、なぜ北海道で酒ができるのか?というウェブサイトがヒットした……
 もう全員で拍手したそうですよ。

 ネットを使うときには、あの膨大なブラックボックスのなかから、自分の欲しい情報を画面に呼び出すにはどんなキーワードをいれたらいいだろうか?
 ということを考えられるようになれば小学生としてはゴールです。

 でも、まだ世間を知らない小中学生にはこれはかなり難しいんだよね。
 まず、言葉を知らないと入れられない……。

 だから折に触れ、いろんな話をしてやってください。

■赤木 かん子(本の探偵)
1984年、子どもの本の探偵としてデビュー。子どもの本や文化の評論、紹介からはじまり、いまは学校図書館の改装からアクティブラーニングの教えかたにいたるまで、子どもたちに必要なことを補填する活動をしている。
高知市に「楽しく学校図書館を応援する会」として学校図書館モデルルームを展開中……。
著書多数。

最終更新:3/5(日) 15:02
ニュースソクラ