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北朝鮮“国家ぐるみ”暗殺チームの実態 「金正男氏の遺体が北朝鮮に帰れば100点満点」

3/5(日) 16:27配信

AbemaTIMES

 北朝鮮の高官が現地入りし、マレーシア政府と協議すると発表した。北朝鮮元国連次席大使は「第1に亡くなった人物の遺体返還について。第2に逮捕された北朝鮮国民の引き渡しです」とコメントした。

 一方、韓国では国家情報院が国会議員らに事件について報告した。韓国の国会議員は「事件は国家保衛省と外務省が直接主導したもので、国家主導によるテロ事件である」と発言。北朝鮮籍の8人のうち、4人は国家保衛省出身、2人は外務省出身だ。暗殺チームは、2つの暗殺実行班と1つの支援班で構成されていたという。

 元北朝鮮外交官の高英煥氏は「国家保衛省から派遣された人は2等書記官や1等書記官として大使館で勤務する。ヒョン・グァンソン2等書記官は正男氏の動きの把握が最も重要な任務だったと思う」と解説。

 空港の監視カメラには支援班の2人、ヒョン・グァンソン氏と高麗航空のキム・ウギル容疑者が一緒にいるところが映っている。リ・ジェナム容疑者、リ・ジウ容疑者とみられる男も空港の監視カメラに映っている。職業も居場所も謎につつまれたリ・ジウ容疑者について警察は会見で「ニックネームはジェームス」とコメントしている。

 アイシャ容疑者は面会したインドネシア政府関係者に「ジェームスとチャンという男に誘われた。いたずら番組をやるからと400リンギット(約1万円)を渡された」と証言している。それを裏付けるようにインドネシアに住むアイシャ容疑者のおばが、いたずら番組について聞いていた。おばは「最初は白人の腕にローションを塗って怒らせるように言われたと。次にソースを渡されて、それを塗るようにと」と証言している。

 1日、アイシャ容疑者ら実行犯の女2人は計画的殺人罪で起訴され、法廷に姿を現した。有罪であれば死刑が言い渡される。泣きはらした目をしたアイシャ容疑者は、起訴内容に「はい」とだけ答え、暗殺を警戒してか防弾チョッキを着用。銃や防毒マスクで武装した警官に守られて法廷を後にした。

 そして3日、北朝鮮籍の容疑者の中で唯一逮捕されていたリ・ジョンチョル氏が嫌疑不十分で釈放された。帰国した4人の身柄引き渡しの可能性は低く、事件はこのまま迷宮入りとなってしまうのだろうか。

 国外退去となったリ・ジョンチョル氏はトランジットで立ち寄った北京でマレーシア当局を猛批判した。リ氏は「証拠が全然ない。とんでもない仕業だ。これは共和国(北朝鮮)の尊厳を傷つける謀略だ。あいつら(マレーシア警察)はずっと『罪を認めろ、認めないと家族の命はない』と言ってきた」とメディアにまくし立てた。

 地元メディアによると、リ氏は毒物の知識が豊富で、国外逃亡した北朝鮮籍の容疑者4人の送迎役を担ったなどと報じられていた。リ氏はさらに、専攻は薬学ではない、空港に行かなかったし、行く用事もなかったとメディアに答えている。

 毎日新聞社部長委員の鈴木琢磨氏は「これで、金正男氏の遺体が北朝鮮に帰れば100点満点」と事件後の主導権が北朝鮮にあると指摘した。

 軍事的な側面からも懸念が広がっている。鈴木氏はアメリカの北朝鮮への対応について「オバマ政権とは明確に違う」と軍事行動も視野に入れていることを指摘。コリア・レポート編集長の辺真一氏は「ICBM(大陸間弾道ミサイル)を北朝鮮がいよいよ発射するのではないかと緊張が高まっている」とコメント。

 金正男氏の影武者が殺されたのではないかとの説については、辺氏も鈴木氏も明確に否定した。(AbemaTV/みのもんたのよるバズ!より)

最終更新:3/5(日) 16:27
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