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17年度予算案出そろう 農水減額 35道府県に 18年産対応 売れる米作り加速

3/6(月) 7:00配信

日本農業新聞

 2017年度の都道府県予算案が出そろった。日本農業新聞の調べで、知事選のため骨格予算を組んだ秋田、千葉を除く45都道府県のうち35道府県が、農林水産予算を16年度から減らした。予算総額を増やしたのは8県だけで、緊縮財政の中で農林水産予算の確保も難しくなっている。重点事業では、18年産からの米政策見直しを前に売れる米作りへの支援が目立つ。農産物輸出対策を組む県も多く、国全体の伸びが減速する中で現場段階からもう一段てこ入れする。

輸出対策てこ入れも

 生産調整見直しをにらんだ動きの一つが、需要が多い値頃感のある業務用米への誘導だ。新潟県は業務用米の生産拡大や3年以上の複数年契約などを後押し。7608万円を予算化した。北海道は、直播(ちょくは)栽培に向く品種開発などに1000万円を計上。秋田県は大規模化に対応した生産技術や情報通信技術(ICT)の実証などに683万円を充てる。

 ブランド米も「売れる米作り」が軸。青森県は「青天の霹靂(へきれき)」の高品質生産などに1828万円、販売促進に8410万円を付けた。福井県は「ポストこしひかり」の18年度からの本格生産・販売へPR活動を展開。1億4000万円を計上し、首都圏での知名度向上を狙う。京都府は「京のプレミアム米」創造事業に8100万円を予算化。インターネット交流サイト(SNS)を活用して消費者嗜好(しこう)をデータ化し、生産・販売強化につなげる。

 農政改革で加速する農産物輸出も、多くの県が力を入れる。茨城県は商品開発やバイヤー招聘(しょうへい)を支援する事業を5000万円に倍増。東南アジアのスーパーなどで通年PRを仕組む。栃木県は販路開拓と併せ、イチゴ「とちおとめ」類似品の出回りに危機感を強め、知的財産の保護にも取り組む。4482万円を予算化した。

 長野県は最大輸出先の香港に人材を配置、事業者間の取引を支援する。花きの輸出拡大も狙う。732万円を確保した。愛媛県はかんきつの輸出に力を入れる。391万円を予算化し、カナダなどへ「紅まどんな(愛媛果試第28号)」や「甘平」のテスト販売、コンテナ出荷に取り組む。福岡県は温州ミカンやイチゴ「あまおう」の米国輸出を進める。1991万円を充て、消費者の嗜好調査や試食販売などを行う。宮崎県は欧州連合(EU)向けの牛肉輸出拠点整備に17億円を計上。危害分析重要管理点(HACCP)や動物福祉など輸出条件を満たす。

日本農業新聞

最終更新:3/6(月) 7:00
日本農業新聞