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WBC制覇へ打撃と機転で存在感 青木宣親が見せる“自然体のリーダーシップ”

3/7(火) 7:10配信

Full-Count

侍ジャパンのキーマン青木「その場その場で雰囲気を感じて」

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の初戦キューバ戦を翌日に控えた6日、野球日本代表「侍ジャパン」は壮行試合があった大阪から移動してすぐ、決戦の舞台となる東京ドームで公式練習を行った。この日、アストロズ青木宣親外野手は2度フリー打撃を行い、スイングの感触を確かめた。

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 筒香嘉智外野手(DeNA)らと同組だった1度目のフリー打撃が終わると、打撃ケージの裏でしばらく稲葉篤紀打撃コーチと話し込んだ。身振り手振りを交えながら会話した後、ベンチ裏へ戻った青木は、約15分後に再びグラウンドに姿を現し、「(振り込みが)ちょっと少なかったので。昨日の試合でも確認したいことがあったし」と、2度目のフリー打撃に取り組んだ。

 稲葉コーチとは、スイングやタイミングの取り方について言葉を交わしたという。会話の中から得たヒントをもとに、ベンチ裏でバットを振って臨んだ2度目のフリー打撃では、好感触をつかめた様子。外野へ力強い打球を何度も飛ばし、「2度目の方がよかったね」とスッキリとした表情を浮かべた。2日にチームに合流して4日が経過。「体調の面でも打撃の面でも大分状態が上がってきた」と頼もしい。

 好調な投手陣に対し、なかなか“線”としてつながらない侍打線。当初は「基本的にクリーンナップはいじらない」と話していた小久保裕紀監督は、5日にあった最後の強化試合、オリックス戦で動いた。それまで3番だった坂本勇人内野手(巨人)を6番、そして前日1番で起用した青木を3番に入れた。「勇人がどうのこうのというより、青木の3番を試したかった」という指揮官だが、外国人投手の“動く球”に慣れ、さらにメジャー屈指の“三振しない男”として知られる青木を打線のどこに置くかは、優勝を目指す上での1つのカギとなりそうだ。

チームを支える青木の「アンテナ」

 青木がカギとなるのは、打撃だけではない。WBC2大会を知る経験者として、チームの精神的支柱も期待されている。実際、5日オリックス戦では1回裏に2点を先制された直後、青木が自主的にベンチ内で選手を集め、「まだこれから」とポジティブなメッセージを送った。この機転が2回表の鈴木誠也外野手(広島)の逆転3ラン、そして9回表の秋山翔吾外野手(西武)の決勝打につながった。

 責任ある役割に思えるが、青木自身が気負う様子はない。「その場その場で気付くことがあるので、それをしっかり伝えていきたい。ここ2試合(強化試合)でも、そういうシーンがあったし。アンテナを張って、その場その場でチームの雰囲気を感じていきたいと思います」と、自然体から生まれる無理のないリーダーシップで、仲間と共に勝利を目指すだけだ。

 2012年のメジャー移籍以来6年ぶりに聞くヤクルト時代の応援歌に「打席で集中しているから、実は最初はそこまで聞こえてなかった。でも、ちょっと新鮮だよね」と笑顔を見せる。東京ドームで野球をすること、日本人選手が集まるチームでプレーすること。主戦場をアメリカに移す前は当たり前だった光景が、今では貴重な機会に変わった。

 今季から加入したアストロズでは、レギュラーの座を確約されているわけではない。それでもスプリングトレーニングを一時離れ、4年に一度しか訪れないWBCの大舞台で、侍ジャパンの一員として闘うことを選んだ。そんなベテラン野手の姿勢から、他の選手たちは何か感じ、学び取れるはずだ。

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

最終更新:3/7(火) 7:10
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