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辞められない、休めないブラックバイト。なぜ学生はその理不尽さに耐えてしまうのか?

2017/3/8(水) 6:00配信

BuzzFeed Japan

「辞めさせてもらえない」「レジの不足金を弁償させられそう」「給料が支払われない」……。学生アルバイトの現場には、そんな法令違反があふれているとして、「ブラックバイト対策弁護団あいち」の弁護士らが3月7日、厚生労働省に申し入れをした。労働基準監督署の機能を強化し、労働法のルールを義務教育で教えるよう求めた。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

バイトを辞められない問題

弁護団には、多岐にわたる相談が寄せられている。たとえばこんな相談だ。

家庭教師に登録したところ、強引なシフトを組まれた。辞めようとしたら、「交代要員が決まるまでは指導を続けてもらう、続けなければ罰金だ」と言われた。

弁護団事務局長の久野由詠弁護士は話す。

「塾講師や家庭教師は生徒と講師の信頼関係のもと、一定期間続けることが期待されています。だから辞めにくいんです」

「バイトはいつでも辞められる。でも『あなたが辞めて、生徒の成績が落ちたらどうする』『もし生徒が辞めたら賠償してもらう』と言われたら、反論しにくい。罪悪感につけ込まれて、脅されて、体調を崩してしまって、どうにもならなくなって相談に来るケースが多いです」

塾や家庭教師の場合、実態は管理・監督されている労働者なのに、会社側は「業務委託契約の個人事業主だ」と主張して、労働法のルールを守らないケースが目立つそうだ。

「学生が被害に気づいていないのでは?」

弁護団ができたきっかけは、2014年5月、名古屋の若手弁護士がブラックバイト被害者向けの無料電話相談会をしたことだった。9時間もやったのに、相談はたったの2件。メンバーは「少なすぎる。学生が被害に気づいていないのが原因ではないか」と感じた。

弁護団はこれまで、中学、高校、大学への「出前講座」を約40回実施した。現在約40人の弁護士が所属し、メールや電話で相談を受け付けている。相談件数は累計200件を超え、中には弁護士が介入して解決したケースもある。

しかし、「ブラックバイト問題を根本的に解決するためには、個別に学生を救ったり、地域レベルでワークルール教育をするのでは限界がある」と感じるようになった。そこで今回、国レベルで「働かせ方改革」を実現してほしいと厚労省に申し入れたのだという。

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最終更新:2017/3/8(水) 8:16
BuzzFeed Japan

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