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太い指、豆だらけの手は「愛しく、美しい」 19歳女性クライマーの本音

3/8(水) 12:15配信

BuzzFeed Japan

東京五輪の競技に追加される「スポーツクライミング」。そこで活躍を期待されるのが、大場美和選手(19)だ。弱冠19歳にして世界で活躍する彼女は、どんな気持ちで“壁”を登るのか。【BuzzFeed Japan / 小橋 宏奈】

2020年の東京五輪では、新たに「スポーツクライミング」の競技が追加される。リード・ボルダリング・スピードの複合種目で、いずれも壁を登るもの。

街中に専用のジムが建っているのも目にするが、メジャーになったのはつい最近のことだ。

東京五輪での活躍が期待されているのが、大場美和選手(19)だ。2015年のアジアユース選手権では2種目で優勝するなど、国内外の大会で好成績をおさめている。

校舎の壁をよじ登る女子高生のCMに出演し、話題になった大場さん。この春に公開するクライミングを題材にした映画では、ヒロインも務める。

周囲が「クライミングって何?」の状態だった頃から今まで、彼女はどんな思いで“壁”を登ってきたのだろうか。

きっかけは、1枚の写真だった

「始めるまで、私自身もクライミングの存在を知りませんでした」と大場さんは話す。オリンピックの種目に選ばれることも全く予想していなかったという。

きっかけは、小学4年生の時に雑誌でたまたま見た写真だった。

「なんの雑誌か忘れてしまったのですが、チラッと見た写真がすごく格好良くて。金髪の女性の選手が傾斜の強い壁を登っていました。それを見て、私もやってみたいなと思ったんです」

自分で「こうしたい」と言うタイプではなかったが、母親に思ったことを告げてみた。

「おそらく初めて『やりたい』と言ったから、それはやらせてあげようって母は思ったのかも。その前にやっていた器械体操をやめていたこともあって、すんなり『じゃあやってみたら』と」

頂上で感じるのは、達成感よりも「寂しさ」

クライミングの練習では、課題となっている“壁”のある場所に通う。長いときには1日6時間、練習することもある。

登っている途中に「落ちることも考える」。同じ壁で何度も失敗を重ねる。

「仕事だと失敗したら取り返しがつかないかもしれないですが、クライミングは失敗を繰り返していく競技です。一回の成功のために何回も失敗して、改善していって、登れるようになります」

「なので、挑戦して落ちてしまっても、落ちてしまった理由を考えて、ダメだった部分を変えていきます。いかに楽に登るかっていうのが究極だと思いますが、自分で解決できたことは大きな達成感になりますね」

中学生のとき、週末ごとに同じ岩に通い、2カ月かけて登ったこともある。何度も登り、試しているうちに愛着が湧いてくる。

そして登り終えたとき、感じるのは「寂しさ」だという。

「登った瞬間はそんなに『ワァ』ってならないです。この課題にもう登ることはないんだ、って思うと、ちょっと寂しい気持ちになるんですよね」

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最終更新:3/8(水) 12:26
BuzzFeed Japan