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Shusei’s Project「プログレだが複雑にしない」表面に見えぬ仕掛け/インタビュー

3/8(水) 12:11配信

MusicVoice

 キーボーディストの塚本周成によるShusei’s Projectが3月8日に、シンフォニック・ロック・プロジェクト・アルバム『Same Dreamer』をリリースする。プログレッシヴ・ロック・バンドのアウター・リミッツやヴィエナで活動。個人ではX JAPANのToshIのソロ・プロジェクトやGACKTなどのアレンジも手掛け、アニメの劇伴からシャンソンまで幅広く活躍する。今作は昨年4月から制作を開始し、ヴォーカルに若手女性声優の雅絢恵と相馬優をオーディションから起用した。バックバンドには手数王の菅沼孝三(Dr)やアウター・リミッツの荒牧隆(Gt)フレットレスベースの永井敏己、ヴァイオリンの藤本美樹などが名を連ね、豪華なバンド編成でレコーディングした。「夢」というキーワードの中に隠された“生”というテーマ。プログレだが「覚えやすいメロディ」と「あまり複雑な構成にしない」という事を念頭に制作したという。Shuseiは今回のインタビューで日本の音楽シーンの現状を踏まえ「日本には“歌手”という人があまりいない」と提言。一方の雅絢恵、相馬優はクラシックなどの観点から今作への想いに触れた。今作を通してみる音楽シーンの現状とは。

今生きている意味もまた違った目で捉えられる

――唐突ですがShuseiさんは最近何かハマッている事はありますか?

Shusei 何にも無いですね…。音楽くらいしかないです。寂しい人生なんですよ(笑)。

――いやそんな事ないですよね、音楽は心が豊かになると思いますし。

Shusei そりゃあ聴き手はね。作り手は天国と地獄を数秒の間に体験しているんですよ。

――作曲家は精神をすり減らしながら音楽を作っているとよく聞きます。

Shusei 「俺は天才だ!」と思うところがあって、次の瞬間には「全く才能が無い。駄目だ…」という事の繰り返しですよ。

――音楽を作っている時は気分が高揚しますか?

Shusei 出来ない時があったりするしね。僕はそういう事は少ない方なんですけど、テーマが絞り込めないとか、ありきたりだと感じたり、そういった事はあります。音楽だけですけど自分に厳しいという。

――他の事はそうでもないんですか?

Shusei 他はもうヌルヌルしてますね。

――メリハリがあって良いと思います。

Shusei 今はどこでも作曲が出来ますよね。ノートパソコンでも作曲が出来ますし、ケータイに吹き込んだりも出来ますし。ずっと音楽をやっているか、寝ているか、TVを観ているか…。

雅絢恵 メリハリですね。

――今作の『Same Dreamer』はそういった日常から生まれた作品でしょうか?

Shusei これはそうではなくて、昨年『おじさんとマシュマロ』というアニメの仕事をしているなかで、若林いおり役の喜多村英梨さんに歌って頂いたキャラクターソング「メッセージ」という曲があるんです。その作詞、作曲、アレンジをしたんですけど、自分で書いていて「ああそうか」とか思ったりして。よくある歌詞なんですけどね。

 この夜空の星というのは、何万年も旅をして今見えているんだけど。自分の命も何万年も受け継がれてきているんだよという内容の歌詞なんです。作った時は「ありきたりだけど洒落(しゃれ)てるじゃん」と思い、良いなと感じていたんですけど、だんだん時間が経ってくると「ああそうか」と思うんですよ。

 自分の命というのは、親がいて、その親にも親がいて、その親にも…、というふうにずっと受け継がれてきて今自分がいるのだから、もしどこかでそれが断たれていたら今の自分は無いなと改めて思ったんです。今、世の中に生きている人というのは、全員が過去まで繋がっていると考えると凄いなと思うし、壮大なものを感じるんです。今生きている意味というのもまた違った目で捉えられるかなと思ったのがこの作品のコンセプトですね。

――とういうことは作品のコンセプトは1年以上前に見え始めた?

Shusei 4月に入ってすぐに作ろうという事で始めたんです。1カ月でだいたい出来ましたね。さらに1カ月かけてもっと詞を見つめ直して、6月末には原曲が全部出来ていたんです。

――凄く早いペースですね。

Shusei 別に自慢にもなりませんけどね(笑)。

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最終更新:3/8(水) 12:11
MusicVoice