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松林再生、景観守る 加賀・橋立を美しくする会、12日に植え直し

3/8(水) 2:48配信

北國新聞社

 加賀市橋立地区の住民でつくる「橋立地区を美しくする会」が、同市小塩町の岬「天崎(てんさき)」で、松林の再生に乗り出す。かつてはクロマツが生い茂っていたが、強い風と松くい虫などの影響で枯死が進んだとみられており、同所で採取した苗を12日に植え直し、元の景観と植生を取り戻す。天崎は、蓮如上人ゆかりの地としても知られており、由緒ある岬の松林の復活を目指す。

 天崎は戦国時代、蓮如上人が襲撃から逃れるため、小舟に乗ったと言い伝えられる地で、1951(昭和26)年に、橋立地区の住民が記念碑を建てた。

 会員の横山伊佐美さん(87)によると、昭和30年代には岬に土俵を設けて地区の相撲大会を開いたほか、港に戻る漁船に方向を知らせるため、岬で火をたいた時代もあった。しかし、現在の岬は約50年間で3分の1ほどが削れ、松も少なくなったという。

 元の植生を守るため、同会の木野屹(たかし)さん(72)は2年前から、同所のクロマツの幼苗を自身の畑に植え替えて育て、約50本の苗を高さ50センチにまで育てた。

 6日は、会長の山野下義紀さん(67)や、会員の横山さん、木野さんと、加賀市内の樹木医、小松精練(能美市)の担当者の5人が集まり、現地の状況を確認した。12日には、美しくする会と、松林再生事業を手掛ける加賀市の「白砂青松の会」が協力し、木野さんが育てた苗木約50本を天崎に植える。土壌には小松精練が提供する土壌改良材を混ぜ、木の生育を促す。

 美しくする会は昨年3月、岬の麓に、かつて咲き誇っていたと伝わる八重桜の苗木を、8本植えた。木野さんは「100年くらい後に、立派な松になってほしい」と願った。

北國新聞社

最終更新:3/8(水) 2:48
北國新聞社