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「グルメンピック」を企画した大東物産(株)の「破綻の構図」

3/10(金) 16:20配信

東京商工リサーチ

 日本最大級の食フェス「グルメンピック」を企画した大東物産(株)(TSR企業コード:300183526、東京都中野区)が2月20日、東京地裁に破産を申請し同日、開始決定を受けた。
 同社は2013年5月設立で2016年6月に前社長のA氏らに経営が移ると、すぐに東京と大阪で食フェス「グルメンピック」の開催を発表した。出店条件が良く、多くの来場客が見込まれるだけに、500名を超える出店申し込みが相次いだ。
 ところが、1月17日に同社が突然イベント延期を発表した。出店料返金を求める声が急速に広がるなか、同社は東京地裁に破産を申請し、混迷が深まった。
 東京商工リサーチは、昨年10月から大東物産を追いかけていた。「グルメンピック」の開催を信じた出店予定者が振り込んだ出店料は約1億2,000万円に達する。突然の破産に納得できない出店者は多く、被害者の会も結成された。出店料はどこに消えたのか。破産の余波はまだ長引きそうだ。

◇「グルメンピック」を大々的に発表
 大東物産は2013年5月、(株)プリスフルフーズの商号で設立。その後、数度の休眠や事業再開、商号変更を繰り返し2016年1月、大東物産(株)に変更した。休眠していた同社をA前社長らが買い取り、問題となった「グルメンピック」の開催に動き出した。
 大東物産を買い取ったA社長らは、すぐに動いた。2017年2月、食フェス「グルメンピック2017」を味の素スタジアム内(調布市)で10日間、「大阪グルメンピック2017」を舞洲スポーツアイランド(大阪市此花区)で8日間、それぞれ開催することをホームページやプレスリリース、SNSなどで大々的に発表した。
 東京会場の想定来場者数は10日間で50万人以上。大阪も8日間で20万人以上を見込んでいた。特別募集枠は出店料20万円で、返金保証、ボランティアスタッフの手配など破格の条件を提示した。
 同社は、グルメンピック出店事務局(豊島区)と出店事務局サポートセンター(沖縄県)を中心に、全国の飲食店に電話やDMで営業活動を行い、出店を募集。出店概要書などを作成し積極的な営業が繰り広げられた。

◇大掛かりでずさんな計画
 出店予定者向けの「グルメンピック2017出店概要書」では、協賛企業や後援企業は「仮」という表現で記載されていた。
 開催が予定されていた味の素スタジアムや舞洲スポーツアイランド側の担当者には事前に相談し、予約後は両社ホームページのスケジュール表にも「グルメンピック」が掲載された。予約には契約金など相当な金額が必要だったとみられるが、今となれば契約金は「広告費」だったのかもしれない。
 大掛かりな計画とは裏腹に、ずさんな計画も見え隠れする。大東物産のホームページで使用された写真や個人情報に関する記載は他社ホームページから引用した可能性があるのだ。

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