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【特集】南海トラフ地震の引き金か 注目される「スロー地震」

毎日放送 3/10(金) 15:25配信

いつ起きてもおかしくないとされる南海トラフ地震。南海トラフとは、日本列島の南側に沿うようにしてあるプレートが沈み込む境目、溝の部分なんですが、震源域としては東海、東南海、南海の3つがあげられています。そして、今回注目するのは九州と四国に挟まれる「日向灘」です。この海域でいま、小さな地震の動きが起きていることがわかりました。6年前の東日本大震災の前にも東北沖で同じような動きが観測されていて、日向灘での発見が南海トラフ地震発生の謎を解く鍵となるかもしれないのです。

“スロー地震”とは

九州の宮崎県沖に広がる「日向灘」。四国と挟まれ、海上交通の要衝として知られる海域です。この海のそばに京都大学の地震予知研究センターの宮崎観測所があります。観測所では地下に坑道をつくり、地盤の動きや地震の波を観測し、九州全域の地震活動を監視しています。

「地面がどういうふうに動いているかを測っている」(京都大学・地震予知研究センター(海溝型地震) 山下裕亮助教)

ここで海底地震の動きを研究する山下裕亮さんが異変に気付いたのは、約4年前のことでした。これまで日向灘では見られなかった「ある地震の波」が観測されたのです。

「明らかに地震とは違うものがたくさん入っていて、これなんだろう、解析していくなかで、いろんなことと比較するとそれがスロースリップ(地震)だった」(山下裕亮助教)

スロー地震とは、プレートが数日間かけてゆっくりすべることで起こる地震のことで、建物に被害をもたらすような通常の地震とは違い、人はその揺れを感じることはできません。通常の地震の波は1秒間に数十回も振動します。スロー地震の波は、振動が非常に小さく直線にしか見えませんが、縦軸を大きく拡大すると実は揺れていることがわかります。このため普通の観測では、あまり発見されることがありませんでした。

「地震は断層がぶつかっている面がすべる現象。普通の地震は(すべるのが)すごく速い、スロー地震は非常にゆっくりすべる、半年かけて20センチくらいしかすべらない」(山下裕亮助教)

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最終更新:4/27(木) 15:42

毎日放送