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速報!2017年首都圏中学入試 算数

3/12(日) 12:02配信

ベネッセ 教育情報サイト

2017(平成29)年の首都圏中学入試には、どんな傾向が見られ、どんな力が問われたのでしょうか。
森上教育研究所主催のセミナー「平成29年首都圏中学入試の結果と分析」での、悠遊塾主宰の金廣志先生による「算数」の分析をお届けします。

※以下は同セミナーでの金廣志先生による分析を抄録したものです。

■2016年に比べ、全体として「穏健な入試」の印象

2016年は近年まれにみる難しい入試で、多くの学校で受験者の平均点が50%を割りました。これに対し、今年度はその反動で、多くの学校で受験者平均点が大幅に上がりました。男子の最難関校といわれる筑波大附駒場、駒場東邦、栄光、聖光、海城などで受験者平均点が上がり、芝、桐朋、城北などでも上がっています。ただし、千葉の渋谷教育学園幕張、市川は、昨年度易化したためか、今年度は難化。学習院女子、鴎友、フェリスも、今年度は難しくなっています。このように、算数の入試問題の難易には隔年現象が見られます。
内容的に見ても、バラエティに富んだ新傾向問題が続出した2016年に比べ、今年度はきわめて「穏健な入試」だったと思います。大部分が基礎基本を問う問題と、標準的な応用問題で占められており、大学附属校や女子の伝統校では、各校の例年のスタイルに乗っ取った問題を出題しているという印象でした。受験生にとっては、日頃の鍛錬の成果が出やすい入試だったのではないでしょうか。

■問題文の長文化――「算数的読解力」が求められる

とはいえ、最難関校では、毎年時代をリードするような難しい問題が出題されており、今年も例外ではありません。近年の傾向として、問題文の長文化があります。たとえば開成などの最難関校では、大問1問に、問題用紙を1枚分使って、様々な条件が示されるケースが増えてきました。その条件を整理するのに苦労し、時間が足りなくなるのではないかと不安になった、という生徒の話も聞きました。

このような問題は、いかに複雑な条件を整理し、ていねいに処理して正解を導くかという、いわば「算数的読解力」を問うもので、大学入試新テストを意識しているといえるでしょう。今後はさらに、このような「算数的読解力」が必要とされる問題が様々な学校で出題されることが考えられます。

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