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金箔の特製品修復 金沢蓄音器館、30年前に初代館長製作

3/12(日) 2:13配信

北國新聞社

 金沢蓄音器館(金沢市尾張町2丁目)は、鉄製のホーン部分に金箔(きんぱく)を施した特製の円盤式蓄音器を修復した。約30年前に初代館長、八日市屋浩志さんが製作した逸品で、北陸新幹線開業以降に入館者数が増加傾向にあることを受け、音色と合わせて金沢の伝統工芸を紹介しようと金箔を貼り直した。12日から展示を始める。

 特製の蓄音器は、壊れた蓄音器の部品を生かして組み立てられ、ホーン部分にあしらわれた金箔が特徴となっている。他にも展示すべき品が多かったため約30年間、倉庫に眠ったままだった。

 2003年に亡くなった浩志さんの長男で、2代目館長の八日市屋典之館長(65)が「金箔をきれいに貼り直せば、金箔の生産量日本一を誇る金沢にふさわしい蓄音器になる」と修繕を企画した。再び音が出るよう調整し、県箔商工業協同組合に依頼して金箔約180枚を貼り付けて仕上げた。

 同館は、金沢駅とひがし茶屋街のほぼ中間地点に位置する。八日市屋館長によると、北陸新幹線の開業以降、駅から茶屋街へ歩いて向かう観光客の立ち寄りが増えている。入館者数は2014年度に1万5375人だったが、15年度に2万1029人と急増し、今年度も11日時点で約1万8千人が訪れている。

 特に中国や台湾からの観光客は金箔に強い関心を示す傾向があるといい、同館は金箔仕上げの逸品を通じて、蓄音器への関心を高めたいとしている。八日市屋館長は「館内で目に触れるものから、金箔の素晴らしさや活用方法について伝えられたらうれしい」と話した。

北國新聞社

最終更新:3/12(日) 2:13
北國新聞社