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イチロー抑えても俊足、一塁まで4・0秒 偵察部隊をうならせる

デイリースポーツ 3/13(月) 21:08配信

 「オープン戦、マーリンズ9-9カージナルス」(12日、ジュピター)

 マーリンズのイチロー外野手(43)はカージナルスとのオープン戦に「2番・中堅」で出場し、3打数1安打。予定通り、六回の守備で交代した。

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 一回無死一塁の打席はカージナルスのエース右腕、ウェインライトに一ゴロ。1ボールから外寄り低めの127キロチェンジアップを一、二塁間へ弾き返したが、相手一塁手に好捕された。三回の打席は一塁内野安打。1ボールから内角低め127キロカーブを一塁手の左へ打ち込み、一塁ベースカバーに入った投手に競り勝った。五回はマイナー右腕のルーカスに一ゴロ。2ボールから145キロ速球を強振したが、バウンドした打球は野手のほぼ正面だった。

 ネット裏に陣取った他球団の偵察部隊をうならせたのは三回の第2打席だった。一、二塁間に打球を弾き返したイチローが一塁を駆け抜けた。一塁手からトスを受け、ベースカバーに入った相手投手とのスピード勝負。再生映像では投手のかかとがイチローの足より早くベースについたように見えたが、塁審の判定は「セーフ」。2試合連続安打をマークした。

 2月21日の練習中に同僚と交錯し、右脚と腰を負傷した。今季初実戦はチーム9試合目となった5日のアストロズ戦。今もなお腰に不安を残すとあって“今季初安打”を記録した2日前の試合後、イチローは「まだ全快ではないですから、体が。まだまだ抑えながらやります」と話している。

 にもかかわらず、この日の一塁到達タイムは平均を上回った。ストップウォッチを手にしたナ・リーグ球団の偵察隊は「4・0秒。左打者の平均が4・2~4・3秒だからそれよりも速い。まだ走れる」。他の2人の偵察隊のストップウォッチでも4・1秒を計時。メジャー野手最年長選手。さらに抑えながらの走りとあって、周囲を驚かせるのも無理はなかった。

 ピンチをチャンスに変えたのは初回の打席だ。一塁に快足のゴードンを置いた場面でチェンジアップを一、二塁間へはじき返した。これを敵軍一塁手が逆手で好捕。しかし、二塁封殺を狙った二塁へ送球が大きくそれる。三塁に向かおうとする一塁走者の動きに合わせてイチローも一塁を蹴った。ところが、敵軍左翼手の素早いカバーを見てゴードンは二塁を回った直後に急ブレーキ。イチローも慌てて帰塁を試みたが、時すでに遅し。左翼手から内野手への返球で一、二塁に挟まれてしまう。

 しかし、そこで簡単にあきらめないのがイチローだ。ゴードンの方を見ながら1ターンして粘りを見せる。最後は二塁手に追いかけられる形でアウトになったが、ゴードンを三塁に進め、後続の犠飛で先制点につなげた。

 この日は日本から頼もしい援軍もやってきた。イチローが愛用する、初動負荷理論に基づいたトレーニング器具やシューズを開発、製造する「ワールドウィングエンタープライズ」の小山裕史代表がキャンプ地入り。イチローの肉体を知り尽くした人物。開幕に向けて調整を続ける背番号「51」にとって追い風になることは間違いない。

最終更新:3/13(月) 21:23

デイリースポーツ