ここから本文です

謎の「国道情報連絡所」 標識が示す先は民家? その役割とは

3/13(月) 7:30配信

乗りものニュース

謎の「国道情報連絡所」

 都内国道沿いに「国道情報連絡所」と書かれた標識を見つけました。

 国道を管理する国土交通省の施設を指し示しているのかと思い周囲を見ると、それらしき施設は何もなく、標識前に建つビルの入口に、小さな「国道情報連絡所」の看板が掲げられていました。

【写真】ここが「国道情報連絡所」?

 建物1階に入居している店舗に尋ねてみても、「うちじゃない」とのこと。思い切って建物の大家と思われる部屋のインターホンを押してみましたが不在で、それ以上の糸口をつかむことができませんでした。

 標識の裏側には、管理者として建設省(現・国土交通省)の出張所名と電話番号が記載されています。その出張所に問い合わせてみました。

「連絡所」にも基準があった

――「国道情報連絡所」とはどのような存在なのでしょうか。

 たとえば悪天候や、路面冠水、倒木、落下物といった道路の異常について、道路管理者に連絡したり、あるいは管理者が現地に赴いた際に情報を提供する役割があります。1968(昭和43)年から始まった制度で、一般の人に連絡所としての役割を委託するものです。

――制度が生まれた背景は。

 情報伝達手段が未発達だった当時は、管内における道路の異常を広く把握するのは困難だったので、その情報収集のために設けられました。連絡所の受託者にも一応の基準があり、たとえばタクシーやバスの運転手など、その道路を頻繁に行き来するような人が選ばれたようです。

――道路管理者のための制度だったのですね。では「国道情報連絡所」の標識は何のために設置されているのでしょうか。

 管理者が現地に赴いた際に、連絡所の位置がすぐわかるようにするためです。いわゆる「標識令」に基づく道路標識ではありませんが、国として必要なものということで特例的に、連絡所の受託者に了解を得たうえで設置しています

――現在も活用されているのでしょうか。

 カメラや情報伝達手段が発達したこともあり、現状としては活用されていませんが、制度としては残っています。

※ ※ ※

 インターネットも携帯電話もない時代に、道路管理を円滑に進めるために生まれた制度であることがわかりました。東京では活用されていないようですが、そこには、国が市民とともに道を守っていく姿がありました。

乗りものニュース編集部