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DeNA報告書が示すSEO最優先の実態 守安社長が定めた目標が優先された

3/13(月) 15:48配信

BuzzFeed Japan

IT大手DeNAが公表した自社キュレーションメディアに関する第三者委調査報告書。記事の質を内容ではなく検索結果で測り、トップが作った強気な目標を達成することが優先された実態が赤裸々に書かれている。【BuzzFeed Japan / 古田 大輔】

見出しも含めて300ページ超の調査報告書で繰り返し言及されるのが「検索エンジン最適化(SEO)」へのこだわりだ。グーグル検索でいかに上位に表示されるか。それが事業を成功させる鍵と認識されていた。

もっとも批判が大きかった医療健康サイトWELQに関して、次のように指摘する。

- 記事の「質」を専らSEOの観点から捉え、SEOを十分に意識した記事こそがユーザーのニーズに合致した「質の高い記事」であるとするものである(中略)記事が専門的知見に裏付けられた正確な内容のものとなっているかといった観点や、法令に適合した内容のものとなっているかどうかといった観点は等閑視されていた。(調査報告書P173)

「質が高い記事だから検索上位になる」ではなく「検索上位だから質が高い」。そういう考えからスタートしているために、不正確で法的にも危うい記事が生産された。
調査報告書やDeNAの今後の対応の概要については、別の記事にまとめている。ここでは、報告書の内容を具体的にみていく。

「肩こりの原因は霊」 すべてはSEOのため

WELQでもっとも批判された記事の一つが「肩こりがひどいのは病気が原因?気になる怖い病気とセルフ対処法」と題したものだ。

この記事では肩こりの原因について「幽霊が原因のことも?」という項目がある。医療健康サイトで、肩こりの原因を幽霊と解説していることに批判が出た。

この記事が作られた経緯が、説明書の中で詳述されている。それによると、「幽霊が原因」とする記事を作るように指示したのは、WELQチームの記事構成案の作成担当者だった。流れはこうだ。

1. 構成案の担当者がGoogleで「肩が痛い」と検索する
2. 予測キーワードの1つに「霊」と表示
3. 記事の小見出しに「幽霊が原因のことも?」を含む構成案を作成
4. クラウドソーシングで外部ライターに書かせる

つまり、Google検索で上位表示されるためにあえて盛り込んだ項目であり、それを指示したのはWELQ編集部だったということだ。

昨年、WELQに対して批判が出た際、DeNAは当初、一般ユーザーからの投稿も可能なプラットフォームであることを理由に、記事の内容に責任を負わないと説明していた。

だが、実際にはマニュアルを作成して、外部ライターに細かい指示を出していたことがBuzzFeed Newsの記事で明らかになっていた。以下の記事にその内容を詳述している。

DeNAの「WELQ」はどうやって問題記事を大量生産したか 現役社員、ライターが組織的関与を証言( https://www.buzzfeed.com/keigoisashi/welq-03 )

今回の調査報告書は、その実態をより詳しく明らかにしている。

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最終更新:3/13(月) 15:55
BuzzFeed Japan