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デーモン閣下「聖飢魔IIと違えば違う程良い」異種共演で開いた未知の領域/インタビュー

3/13(月) 16:40配信

MusicVoice

 ロックバンド・聖飢魔II(既に解散)のボーカリストで、ミュージシャンのデーモン閣下が3月15日に、ソロアルバム『EXISTENCE』をリリースする。前作『MYTHOLOGY』から5年ぶりとなる今作は、聖飢魔IIの信者(ファン)としても有名な芥川賞作家の羽田圭介氏をはじめ、コラムニスト・ブルボン小林(=大江賞作家の長嶋有)氏、テラフォーマーズ原作者の貴家悠(さすが・ゆう)氏の3氏に作詞を依頼。編曲ではスウェーデンのアレンジャー・Anders Rydholm(アンダース・リドホルム)氏を起用し、更には能楽笛方・一噌流の一噌幸弘(いっそう・ゆきひろ)氏とコラボした大曲も収録。一方で閣下は、リード曲「ゴールはみえた」の歌詞は短編小説を書くように作詞した。この手法はこれまでと異なるようだ。今回のような異業種との共作や新たな試みで音楽としての可能性は広がったという。その制作の経緯や裏側はどういったものだったのだろうか。渋谷で撮影をおこなったというMVとアートワークなども含めて話を聞いた。

紛れも無くインターネットの影響だと思う

――昨年は聖飢魔IIの30周年「再集結」を終えていかがでしたか? 寂しさはありましたか?

 いいや、特には。観に来てくれている諸君は、武道館大黒ミサの最後の我々が去って行くシーンで「もう2度と会えないのかも」という感じになっていたのだと思うけれど、我々にはその後、映像の編集が山のように残っていたので。そういう事がまだ延々と続く事が分かっていて、まだまだ毎日顔を合わせる事が分かっていて。だから、全然寂しいような感じではなかった。たまたま人前でやることが終わったという感じだけだったね。

――編集作業などはまだまだ続くのですね。

 もうちょっとで終わるんだけど、本当は我輩のソロアルバムよりも先に聖飢魔IIの活動絵巻教典“ウラビデオ”を2月に出す予定だったんだ。編集作業が遅れていることと、我輩のソロ作品の追い込みが重なったので優先順位が本作『EXISTENCE』という事になったわけだ。

――“裏ビデオ”というのは、裏という事ですと、悪魔的にかなりいかがわしい感じの仕上がりに?

 卑猥とかではなくて(笑)。バックステージね。リハーサルとか打ち合わせをやっているところとか、ツアー中の移動や打ち上げとかだね。首から下だけを撮り続けているという映像が、本解散の時(魔暦2年=2000年)と20周年、25周年の時に出ていて、今度は『ウラビデオ4 -THE BACK STAGE OF SEIKIMA XXX- 』というやつが出るわけ。だからうちの信者からすると馴染みの“裏側を撮っているビデオ”であって、決して、いかがわしい作品ではない(笑)。

――魔暦元(1999)年に解散してから信者が増え続けている事を閣下はどう思われますか? TVに出演されている事が大きいのでしょうか?

 いや、TVもあるかも知れんが、インターネットだと思うな。あれは何年も前の映像も関係なく上がっている上 、連続していくらでも見続けられるじゃない? そうすると、自分がいつの時代に生きているのかが麻痺してくるんだと思う。あたかも今活動しているグループであるかのように勘違いしちゃうわけだ。頭では分かっていてもそう感じないというか。

 そういう事で、若年層の信者が増えたりとかね。インターネットが無かった時は、かなりの積極性…つまり能動的に教典とかを買いに行って聴いたり、金銭を払って黒ミサに行ったりして初めて「ああ、こういうのなんだ」と分かったわけだけど、インターネットはちょっとクリックすれば「ああ、こういうのなんだ」がすぐ分かるじゃないか?

 それによって「もっと早く知っていれば足繁く通ったのに」と、後になって気付いた人達がいる。あとは日本以外でもそのやり方で入信に至った者がいるという事で、我輩は紛れも無くインターネットの影響だと思う。

――きっかけは何であれ閣下としては嬉しい事ですよね?

 いやあ、複雑だよね。今更増えられてもね。「もっと早く知ってよ」って話じゃない(笑)。

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最終更新:3/13(月) 16:40
MusicVoice