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社会人失格?!民進「パワハラ」男・後藤祐一氏、自民「おんぶ政務官」務台俊介氏…

産経新聞 3/14(火) 10:45配信

 与野党で選良どころか社会人としての資質すら疑わしい議員が続出だ。防衛省女性職員へのパワハラで謝罪したばかりの民進党の後藤祐一衆院議員(47)=神奈川16区=が、今度は民進党筆頭理事を務める衆院安全保障委員会の2月28日朝の理事会に間に合わず欠席。自民党では「おんぶ政務官」こと務台俊介衆院議員(60)=長野2区=が3月10日、「長靴業界もうかった」発言で内閣府兼復興政務官を引責辞任した。こんな人たちは国政に必要なのか。

 「来る総選挙は、わが党にとってまさに正念場だ。極めて厳しい強い危機感を持って臨みたい」

 民進党の蓮舫代表は3月12日の定期党大会で高らかにこう宣言し、出席者から拍手を浴びた。しかし、足下では「厳しい強い危機感」を共有しているのか、首をかしげたくなるような出来事が次々と起きていた。

 例えば、後藤氏である。後藤氏は東大法学部、経済産業省を経て、民主党政権が誕生した平成21年8月の衆院選で同党公認で初当選し、自民党が政権を奪還した24年12月の衆院選では小選挙区では落選したものの比例復活し、26年12月の衆院選は小選挙区で勝利しリベンジを果たした。

 民進党内では細野豪志代表代行の派閥(自誓会)に所属している。経歴は申し分ないうえ、党が大敗した逆風でも生き残った選挙の強さを持っている。予算委員会などで頻繁に立つ民進党中堅の押しも押されもせぬエース格だ。

 そんな後藤氏が、2月28日午前8時50分に始まった理事会に出ず、直後の9時からの稲田朋美防衛相や岸田文雄外相の所信を聴取する委員会の冒頭に姿を現した。理事会は民進党の升田世喜男理事が対応した。国会関係者によると、この間に国会内を走る後藤氏の姿が目撃されている。

 後藤氏は委員会終了後、山口壮委員長(自民)に「電車が遅れた。申し訳ない」と電話で謝罪した。実際、この日は後藤氏が地元から国会に向かう小田急線が遅延しており、山口氏は不問とした。

 実は、後藤氏は防衛省女性職員に対し「お前の人事評価を下げてやる」「お前をクビにできる」などとパワハラ発言をしたとして、2月21日に記者会見で謝罪したばかり。その1週間後の遅刻欠席は、褒められたものではないだろう。

 27年6月には、後藤氏はタクシー運転手とつり銭をめぐって口論になり「受け取る法的根拠は何か」などと運転手を怒鳴った。その後に転倒して頭を打つなど全治1週間の軽傷を負い、1年間の禁酒を誓った。

 蓮舫氏は3月12日の定期党大会で「一方的に『この道しかない』と独りよがりの未来を押しつけられることに、多くの人々が不安を覚えている」と安倍晋三首相を念頭に語ったが、後藤氏のこの発言も「独りよがり」ととられないだろうか。

 後藤氏の事務所は3月3日、産経新聞の取材に「大変申し訳ない。今後は気を引き締めて、職務に臨む」とコメントした。遅刻前日の2月27日の飲酒の有無については明らかにしなかった。ちなみに、3月9日夕にも、記者の携帯にこんな趣旨のメールが届いた。

 「後藤氏のレクチャーに各省が入っているが、怒鳴り気味らしいよ」

 民進党で「危機感」が疑われるのは、後藤氏だけではない。2月21日に行われた衆院予算委員会の中央公聴会で、民進党委員である辻元清美氏らの姿が見当たらなかった。辻元氏らはこの間、大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」に売却された問題の「追及チーム」メンバーとして現地を視察していたのだ。委員会を欠席する場合、同僚議員による「差し替え」は認められているのだが、この日は、手続きがされていなかったという。

 2月23日の理事会で、民進党の長妻昭筆頭理事は「私のミスだ。(差し替えを)預かっていたが確認していなかった。おわび申し上げ、二度とこのようなことがないようにする」と浜田靖一委員長(自民)や与党理事に謝罪した。

 「働き方改革」をめぐっても、蓮舫氏は定期党大会で「政府とは違い、われわれは働く人々が自らを必要とされていることが実感できる環境、ワークライフバランスを整える政策実現を目指している」と強調した。

 しかし、役所からは「野党による質問通告が遅く、国会対応の働き方改革はまだまだだ」との声もある。どういうことか。

 役所には、委員会などの政府答弁資料を作成するために、野党の質問通告を待つ「国会待機」がある。質問通告後に担当部署が割り振られ資料作りが始まる。通告の時間が遅ければそれだけ職員は待機させられ、膨大な残業代やタクシー代の要因となっているのだ。

 民進党の福山哲郎幹事長代理は、3月3日深夜まで役所からレクチャーを受けていたという。6日の参院予算委理事会で福山氏は「自分の力不足により、金曜は通告が遅くなって、役所の皆さんには申し訳ない」と述べた。まずは自ら「働き方改革」の模範を示す必要があるか。

 ここまでは役職を辞任するほどの問題にはならなかったが、自民党側には、役職辞任するほどの失態を犯す議員が現れた。務台氏である。

 務台氏は東大法学部、総務省を経た。東大法→官僚というのは、前述の後藤氏と同様だ。24年12月の衆院選で自民党公認で初当選し、2回連続で小選挙区で当選している。麻生派に所属し、28年8月に内閣府兼復興政務官に就いた。

 同年9月、台風10号の被害を受けた岩手県岩泉町に視察に訪れた際、長靴を持ち合わせず水たまりを男性に背負われて渡ったことが発覚し、「おんぶ政務官」との呼び名が定着した。本人は「大いに反省している」と述べ、安倍首相も衆院予算委で「不適切だ。大変申し訳ない」と謝罪に追い込まれた。

 さらにその半年後の3月8日に開催された自身の政治資金パーティーで、「その後、政府が持つ長靴が、えらい整備されたと聞いている。たぶん長靴業界は、だいぶ、もうかったんじゃないか」と述べた。

 この後、政府首脳や党幹部と、務台氏ら若手の間では、務台氏の処遇をめぐり認識の差異があったようだ。

 菅義偉官房長官が、9日午前の記者会見で「不適切極まりない。被災地での行動を踏まえれば、真に反省しているのか疑われかねない」と述べ、事実上「反省していない」と断罪した。ある閣僚は「3月11日の直前のタイミングだから、辞任もありうる」と述べ、麻生派中堅議員も「即アウト。かばったらダメだ」と語っていた。

 一方の務台氏は9日昼の麻生派例会の時点で記者団に辞任を否定。同期当選の自民党議員は「新聞が週刊誌みたいになっている」と加熱する報道を批判していた。結局、務台氏は実質的には更迭という形で辞任することになった。

 務台氏の同期当選には、不倫で議員辞職したり、金銭トラブルを受けて離党するなど、問題議員が散見される。安倍首相は「信なくば立たず。国民の信頼の上に政治活動があり、政策実行も国民の信頼が基礎だ。そのためにも、国会議員、政治家は、しっかりと自らの行動を律する必要がある」と政治家のあり方について述べている。

 衆院の任期が残り2年を切り、衆院解散・総選挙はいつあってもおかしくない状況だ。与野党はいまいちど「信」を見つめ直してはどうだろうか。(政治部 沢田大典)

最終更新:3/14(火) 10:45

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