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ヘッジファンドの「運用枠」から知る資産運用の本質的リスク

3/14(火) 10:20配信

投信1

そもそも、運用枠とは何か?

「運用枠」を専門用語でいうと、キャパシティと言います。英語ではcapacityと書きますが、「収容能力」や「容量」という意味もあります。ヘッジファンド運用者にも、この「運用枠(容量)」があり、無制限に巨額な資金を運用することはできません。

たとえば農業でも、1人で対応できる農地の大きさは限られます。ヘッジファンドも同様で、1人または1チームで運用できる資金量には制限が存在します。より多くの農地をカバーするためには、農作業に従事する人を増やしたり、農作業の機械化を進めたり、仕事量や効率を向上させる手段を導入する必要があります。ヘッジファンドでもまったく同じです。

また、運用チームの規模だけではなく、運用戦略や投資対象の内容も運用枠の大きさを決定する理由となります。これも農業を例にとってみれば同じことが言えます。稲作なのか、野菜の露地栽培なのか、果物のハウス栽培なのかによって、農作業を展開する農地の大きさが異なります。

ここで強調すべきなのは、農地または運用枠が大きければ良いということではありません。農地が小さくても、高単価の作物を密度の高い栽培方法で効率良く育てる場合、単位あたりの売上も利益も高くなることがあります。ヘッジファンドでも同様で、運用枠の大きさがファンドの収益能力に比例するものではありません。

運用枠を決める要因は何か?

では、ヘッジファンドの運用戦略や投資対象が、どうして運用枠を決定する主な要因になるのか探ってみましょう。

たとえば、日本で人気のあるマネージドフューチャーズ戦略(主にトレンドフォロー戦略)に着目してみましょう。同戦略は、世界中の為替、コモディティ、株式、債券などの先物市場を中心に、ロングポジション(買い持ち)およびショートポジション(売り持ち)を構築し、収益機会を追求しています。

先物市場は一般的にはなじみが薄いですが、実は現物市場よりもはるかに大きい市場規模です。大きな市場の中で、買いポジションだけではなく、売りポジションも持てるので、運用枠が大きそうだなと容易に想像できると思います。

また、ヘッジファンドの中には、いわゆる未公開の株式や社債などを対象に運用を行うところがあります。

日本では、「未公開株」に関連する事件が多くあるので、印象が良くないかもしれません。未公開株は適正な価値評価が難しく、情報の非対称性が大きいことから、それにつけ入る悪い人たちが出て来やすい傾向があるのは事実です。ただ、評価方法に長けたプロにとっては魅力的な投資対象となります。気をつけなければならないことは、流動性が非常に小さい点です。

上場株式であれば、売り手と買い手が出会い取引が成立する可能性が高くなりますが、未公開株は上場株式ほど活発な売り買いは期待できません。よって、未公開株を投資対象とするヘッジファンドの運用枠は小さくなります。

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最終更新:3/17(金) 14:20
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