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今年はパンやカップ麺、ティッシュペーパーが値上がりする?

3/15(水) 7:00配信

ZUU online

農水省は、政府が買い付けた輸入小麦の製粉企業への売渡価格を、4月以降4.6%引き上げると発表した。輸入小麦の政府売渡価格は、過去2年間で合計20% 以上の値下げが続いていた。今回の値上げは2年ぶりだ。また大王製紙が、ティッシュペーパーやトイレットペーパーの出荷価格を5月から10%以上、引き上げると報じられた(日本経済新聞3月14日付)。他社にも動きが広がる可能性がある。今年は生活に身近なものの値上がりが相次ぎそうだ。

■カナダ産小麦の品質不良で価格高騰

小麦価格の売渡価格引き上げは、カナダ産小麦の品質不良で良質小麦の価格が高騰したことや、円安、燃料油価格の高騰が主な要因だ。輸入小麦の政府売渡価格は、4月と10月の年2回改定され、直近6カ月間の平均買付価格をベースに算定される。

小麦は需要量の約9割を外国から輸入している。農水省によると、国内産小麦で満たせない需要分について政府が外国産小麦を計画的に輸入。製粉企業などの需要者に売り渡す形をとっている。

主な輸入先はアメリカ275万トン、カナダ144万トン、豪州91万トンとなっている(農水省2016年9月資料より)。これに国内産小麦のパン・麺・菓子用等流通分62万トンが加わり、合計573万トンがパン、麺、菓子などとなって国内で消費される仕組みだ。

小麦にはハード系とソフト系があり、ハード系小麦は、主にパン・中華麺用として、ソフト系小麦は、主に日本麺や菓子用として使われる。今期は、カナダ産小麦の品質が悪く、ハード系小麦の国際相場(ミネアポリス)が前期に比べ上昇した。

一方、ソフト系小麦の国際相場(シカゴ)は、世界的に潤沢な在庫・供給量を背景に軟調に推移している。これらの買付価格の加重平均が1トンあたり5万690円で、前期の4万8470円から4.6%上昇となったもの。

■パンやカップ麺の値上げはない?

農林水産省によると、パンや麺などの小売価格に占める原料小麦代金の割合は、食パンやゆでうどんが6%、外食用中華そばやカップ麺が1%程度と小さいため、政府売渡価格の上昇が消費者に与える影響は限定的とのこと。金額に直すと、食パン1斤あたり+1.0円、カップ麺1食あたり+0.1円、外食用中華そば1杯+0.5円程度。ただし家庭用薄力粉は23%と比較的大きく、価格の上昇は避けられないだろう。

小麦粉価格の改定が消費者の小売価格に反映されるのは、在庫状況にもよるが、約3カ月後の7月頃になる見込み。

一方の大王製紙は、電力料金やガスなどの燃料費が高くなっていることや、円安で輸入パルプの価格が上昇していることが背景にある。同社は「エリエール」ブランドを展開する国内大手だけに、同社の値上げに他社が追随する可能性がありそうだ。(ZUU online 編集部)

最終更新:3/15(水) 7:00
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