ここから本文です

ニッポンvs海外”最強自動車決定戦”を目指す『鈴鹿10耐』:モビリティランド社長に訊く

3/15(水) 20:35配信

motorsport.com 日本版

 3月4日、鈴鹿サーキットは会見を開き、今年限りで伝統の『鈴鹿1000km』を終了させ、2018年からは新たに『鈴鹿10時間耐久レース(仮称)』を開催することを発表した。

昨年の1000kmを振り返る……2016年スーパーGT第6戦 鈴鹿1000km決勝:ハイライト動画

 この『鈴鹿10時間耐久レース』は、世界各国でレースを戦うGT3車両と、日本のスーパーGTを戦うGT300クラスに参戦するJAF-GT勢、マザーシャシー、GT3車両が一堂に会し戦う「GT世界統一戦」とすることが目指されている。

 鈴鹿1000kmといえば、現在のスーパーGTの中でも1~2を争う人気を誇り、しかも今年で開催46回目となる歴史もある。そんな1000kmの名を捨ててまで、『鈴鹿10時間耐久レース』を立ち上げることを決めた背景には、どんな理由があったのか? 鈴鹿サーキットを運営する、モビリティランドの山下晋社長に訊いた。

耐久レースとしての鈴鹿1000kmの意義

「元々鈴鹿1000kmというのは明らかに耐久レースで、しかも国内外の様々なクルマが走っていた。しかし、今はクルマが高性能化し、チームの能力も上がったことで、1000kmは短時間で走り切れてしまう。それでは、お客様にとってもドラマというような要素が希薄になってきているなと思っていました」

 今回の決断について、そう山下社長は説明する。また山下社長は、二輪の耐久レースの頂点である”鈴鹿8耐”との比較もしたという。

「2輪の8耐も、色々と変遷はありましたが、日本の2輪の耐久レースの頂点として、お客様、エントラント、メディア、そして地域の皆様にも、しっかりと認識されているというレベルにあると思います。しかしその8耐と比べた時に、”鈴鹿1000km”が同じレベルかどうかと考えた時に、そこまでは行っていないというのもありました。8耐が夏の2輪のお祭り、フェルティバルだと考えた時、それと同じレベルの”4輪レースの夏のお祭り”を構築したいと思いました」

「もちろん、鈴鹿1000kmは多くのお客様に評価され、愛着を持っていただいる方も多くいる。我々としても、最も長く開催しているレースだということもあり、愛着はあります。ただ、冷静に見た時に、8耐と同じレベルかどうかという疑問がありました」

 そう語る山下社長は、鈴鹿1000kmは鈴鹿1000kmとして存続させ、新しい”鈴鹿10耐”は全く別のイベントとして立ち上げることも検討したという。

「(鈴鹿10耐を)新たなイベントとして立ち上げるということももちろん考えました。ただ、耐久レースをやるというシチュエーションを考えた時に、やはり開催時期は夏だと。1000kmを別の時期に移して開催するということも不可能ではないですが、日没の時間なども考えると、これもなかなか難しい」

 鈴鹿1000kmの開催を断念する理由、それは興行成績が振るわないからということでは決してないと山下社長は言う。

「興行成績で苦労しているということは、決してないです。ビジネスとして、今の鈴鹿1000kmは十分成功しています。逆に新しい”鈴鹿10耐”の方がチャレンジングだし、もしかしたらチャレンジングの枠を越えているかもしれない。でも、我々のサーキットで、4輪の耐久らしいドラマのあるレースをやりたいんです」

「モビリティランドでは、鈴鹿でF1、もてぎでMotoGPと、スプリントの頂点レースを開催しています。そして2輪では8耐という頂点レースをやっていますから、4輪でもやりたかった。そういう欲張りな話です」

1/3ページ