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右足首故障どうなった?「大谷仮病説」の波紋

東スポWeb 3/16(木) 11:01配信

 侍ジャパンが第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での世界一奪還に、また一歩前進した。15日のイスラエル戦(東京ドーム)に快勝し、破竹の6連勝で決勝トーナメント進出を決めた。だが、盛り上がる侍たちの一方では、今になって風当たりが強まっている“元侍”もいる。右足首の故障でWBC不出場となった日本ハム・大谷翔平投手(22)だ。

 WBCで熱戦を繰り広げる侍ジャパンの戦いぶりに、日本中の関心が集まっている。

 1次ラウンドを3連勝で突破したかと思えば、強豪ひしめく2次ラウンドでも2連勝。しかも延長タイブレーク勝ちに、14日のキューバ戦も終盤までもつれた末に逆転勝ちと、しびれる試合をことごとくものにし、世界一奪還への期待は高まるばかりだ。

 だが、その一方では盛り上がる東京ドームから、遠く離れた札幌ドームでプレーする“元侍”がひんしゅくを買っている。それが右足首痛のため今回のWBC不参加となった日本ハム・大谷で、故障でWBC出場を見送ったにもかかわらず、14日のDeNAとのオープン戦(札幌ドーム)では右中間に推定140メートル弾を叩き込めば、栗山監督は「これから投手の方(の調整)も進めるので。間に合うかもしれない」と、目指す3月31日の開幕西武戦(札幌ドーム)での二刀流出場をもほのめかしている。多くの野球ファンが「だったらWBCに出ろ!」と憤慨するのも当然だ。

 そんな大谷の現状には、WBCの現場にいるNPB関係者や、試合を地上波中継するテレビ朝日、TBS関係者らも同様に「大谷と日本ハムを見損なった」とまゆをひそめている。大谷のWBC不参加が決まってからというもの、その後の大谷の故障に関するニュースは、プレーできないほどの重傷ではなく、実際に打撃練習を支障なくこなし、キャンプ中は160メートル弾を連発…というものばかり。揚げ句にこの日の一発に、開幕投手起用プランときたら「結局は仮病かよ」「WBCより公式戦を優先させたのか」となってしまうのも無理はない。

 ただ、日本ハム側の判断はあくまで「今、無理をさせることによって大谷の将来に重大なリスクを背負わせるわけにはいかない」という予防学的見地に立ってのもの。ドラフト当時、GM職にいた山田正雄スカウト顧問(72)は「今無理をして靱帯をかばったりすると今度はそれが左足や股関節、内転筋に来たりする。下半身の故障は早い段階でしっかり処置をしないと最終的にヒジや肩の故障につながっていく。それが分かっているから初期段階から慎重に事を運んできたんでしょう」とするなど、リスク自体は極めて見えにくいものだけに、周囲の理解を得るためには、もっときちんとした説明をする必要があった。

 しかし、悲しいかな。世間ではいまだ“仮病説”が根強くささやかれているのが現状。開幕3連戦で日本ハムと対戦する西武幹部が「WBCを回避して開幕を目指すなんて…。何試合かの出場停止とかペナルティーを科せないのか?」と不満を抱えているように、多くの球界関係者にも誤解を与えたままだ。

 日本ハム側が言葉を尽くし、正確なアナウンスをしなければ、大谷への疑いの声は高まるばかり。WBCの裏で打棒を爆発させる“流浪侍”大谷は、このまま悪者になってしまうのだろうか。

最終更新:3/16(木) 17:14

東スポWeb