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避難先明示「大きな前進」 浜岡原発、県広域計画修正案

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 3/16(木) 9:12配信

 中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の重大事故時を想定した広域避難計画で、県が県外の受け入れ避難先と退域時検査場所の候補地を追加した修正案を、15日に県庁で開かれた「市町原子力防災対策研究会」に示したことを受け、同原発から31キロ圏11市町の担当者からは「計画が一歩完成に近づいた」と好意的な声が上がる一方、実効性確保へ問題点の指摘も相次いだ。

 大規模地震などとの複合災害時に東京都へ向かう島田市の真部和徳危機管理監は「避難先と交渉を進めてくれた県に感謝する。非常に大きな前進」と修正案を評価した。一方、自家用車で避難できない要配慮者に必要なバスの手配について、県の支援を要望した。

 焼津市は原子力災害単独の場合は三島市や裾野市など本県内か神奈川県の市町村へ避難し、大規模地震との複合災害時は埼玉県まで向かう。同市担当者は「今後は県外避難先との個別協議を優先的に進める必要がある」と課題を見据えた。

 市域が同原発から5キロ圏に掛かる牧之原市の鈴木精治防災監も「受け入れ先決定は、一番重要なポイント。一歩進んだ」と前向きに捉えた上で、避難車両による渋滞を懸念し、「交通網の寸断も踏まえ、実効性のある計画かどうかシミュレーションする必要がある」と県に検証を求めた。

 多段階避難の徹底はスムーズな住民避難に欠かせない要素。袋井市の金原富雄防災監は「避難元は各市町版計画を策定するだけでなく、東西の避難方向別に連携し、計画の整合性を確認しておく必要がある」と訴えた。

 修正案は退域時検査所の候補地を16カ所示したが、車両の放射能汚染を調べるゲートモニターを県は現在4台しか所有せず、検査や除染などに当たる県職員の配置も不足している。植田達志県原子力安全対策課長は「現時点の計画では、まだ市町が実際の行動をイメージできない」と認め、「計画の精度を上げることと、実効性を高める訓練とを、両輪で進めていきたい」と意識を新たにした。

静岡新聞社

最終更新:3/16(木) 13:53

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

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