ここから本文です

「悪臭で住めない」提訴、バルコニーの上にディスポーザー排気口 5200万円で購入の男性 大阪地裁

産経新聞 3/16(木) 15:03配信

 マンション屋上にある生ごみ処理機(ディスポーザー)の排気口から出る悪臭が原因で部屋に住み続けられないとして、大阪市城東区の会社員の男性(53)が売り主の不動産会社(神戸市)に対し、約5800万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしたことが16日、分かった。男性側は「悪臭についてなんの説明もなかった」と不動産会社の過失を主張している。

 男性宅は、同区内にある分譲マンション最上階の角部屋。排気口は屋上の端に設置され、その真下に男性宅のバルコニーがある。訴状によると、男性は平成26年11月、約5250万円でこの部屋を購入。その際、不動産会社の担当者からは、ディスポーザーの騒音や臭気について特に説明はなかった。

 しかし入居直後から、ディスポーザー排気口から出る生ものが腐ったような悪臭や、機器の騒音に悩まされるようになった。専門業者の測定によれば、部屋の窓付近の臭気指数は大阪市の規制基準の約3倍に上ったという。男性は改善を求めてマンション管理組合や管理会社と交渉し、メンテナンスで騒音は解消したが、悪臭はそのまま。家族の体調も悪化したとしている。

 訴訟で男性側は、ディスポーザー排気口からの悪臭により、住み続けることができない状態になっており、契約を解除できると主張。購入代金相当額の賠償や慰謝料などを請求している。一方、会社側は「売買契約締結時、騒音や悪臭は一切生じていなかった」と反論。ディスポーザーのメンテナンスや使用方法に原因があり「専ら管理の問題で、不動産の瑕疵(かし)はない」として請求棄却を求めている。

 ついのすみかのつもりで購入したのに-。「当たり前の生活ができないことがつらい」と、悪臭に悩む男性と妻(46)は悲痛な思いを語った。開放感あふれるバルコニーでガーデニングを楽しむ夢は絶たれ、子供部屋にするつもりだった部屋は物置となっている。

 一家はもともと近くのマンションに住んでいたが、手狭となったため物件を探していた。そんなときインターネットでこのマンションが売りに出されているのを知り、早速見学。最上階で眺めもよく、すぐに気に入った。ごく短時間の下見だったため、ディスポーザー排気口の存在や臭いには気づかなかった。

 妻は「目が痛くなるような臭い。バルコニーと離れたベランダに洗濯物を干しても、生ごみの臭いがついていることがある」と話す。ストレスにより家族には胃潰瘍や頭痛、耳鳴り、めまいなどの症状が出るようになった。夫妻は「先が見えなくてつらいが、裁判できちんと解決したい」と話す。代理人の和田重太弁護士は「排気口が部屋の真上にあるのは、明らかに物件の欠陥。売り主側がこうした構造を知らなかったとしても責任はある」とした。

最終更新:3/16(木) 17:24

産経新聞

Yahoo!ニュースからのお知らせ