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農産物 日本が標的 TPP水準超え視野 USTR次期代表

3/16(木) 7:01配信

日本農業新聞

 トランプ米政権の通商代表部(USTR)代表に指名されているロバート・ライトハイザー氏は14日、米国の農産物輸出で「日本が第一の標的になる」と発言し、日本との2国間交渉で農業の自由化を求める考えを表明した。日本政府は環太平洋連携協定(TPP)の枠組みに戻るよう米国に働き掛けているが、ライトハイザー氏は「TPPを上回る合意を目指す」とも主張。4月中旬にも始まる日米経済対話で、米国から農産物の大幅な自由化を迫られる懸念が一段と高まった。

 ライトハイザー氏は、14日に米議会上院が同氏のUSTR代表承認に向けて開いた公聴会で、こうした考えを述べた。

 トランプ政権がTPPから離脱する一方、同氏は「米国農業はTPPの恩恵を受ける主対象となったはずだ」と指摘。失う恩恵を穴埋めするために、日本を含むTPP参加国と2国間交渉を進める考えを表明した。「日本に対する農産物の市場開放の要求はとても優先度が高い。農産物貿易で多くの障壁を容認しているのは理解しがたい」とも述べた。

 ライトハイザー氏は1980年代にレーガン政権でUSTR次席代表を務め、日本に鉄鋼輸出で自主規制を受け入れさせた実績も持つ。公聴会ではトランプ大統領の「米国第一」の方針に従って、自由で公正な貿易を目指す考えも示した。

 一方、菅義偉官房長官は15日の会見で、2月の日米首脳会談では「米国からそのような(農業に関する)要請はなかった」と説明。4月にも始まる麻生太郎副総理兼財務相とペンス米副大統領との経済対話については、「ウィンウィン(相互利益)の関係になるよう、建設的な議論をしていきたい」と述べた。

 トランプ政権は8日付で、日本の市場開放は自動車に加え農産物でも必要だとする意見書を世界貿易機関(WTO)に提出するなど、日本農業に矛先を向けつつある。意見書では「高関税で過度に保護されている」と日本農業を批判。米麦などを念頭に、国家貿易にも不満を示した。

 こうした中、世耕弘成経済産業相は経済対話の地ならしへ、16日に米国のロス商務長官とワシントンで会談する方針だ。ロス氏はトランプ政権の通商政策の司令塔だけに、発言が注目される。

日本農業新聞

最終更新:3/16(木) 7:01
日本農業新聞