ここから本文です

トヨタ新型「プリウスPHV」の実力 夢の「ソーラー充電」はどこまで実用的?

3/17(金) 7:20配信

乗りものニュース

新型「プリウスPHV」、普通の「プリウス」となにが違う?

 トヨタが次世代のエコカーとして、積極的な展開を予告するプラグインハイブリッド車の最新モデル新型「プリウスPHV」が、2017年2月15日に発売されました。

【画像】波打つリアウィンドウ

 この「プラグインハイブリッド車」とは、ハイブリッド車がエンジンとモーターをバランスよく使用するのに対して、なるべくEVで走行し、電気が不足した場合やよりパワーが必要な状況でハイブリッド走行になるのが特徴。このため新型モデルでは、EVモードの走行距離を飛躍的に向上させ、従来型の約2.6倍にあたる68.2kmに。国土交通省によると、日本における日常的な普通・小型乗用車での1日あたりの移動距離は約39km(「自動車輸送統計年報」2009年度版)とされているので、日常+αの移動を1回の充電で賄えるようになっています。

 また最高速度も135km/hまで向上されたことで、電気があれば、高速道路でもEV走行が行えるのもポイントです。重量増となりながらも、ハイブリッド走行時の燃費は37.2km/Lと、ベースになった「プリウス」の量販グレードと同等の性能を維持しています。

 しかし、メインの充電手段をエンジンによる発電に頼っていたのでは、今までのハイブリッド車よりちょっとEVっぽいだけのクルマとなってしまいます。ところが「プリウスPHV」は、その名にあるように「プラグイン」、つまりコンセントをつないで駆動バッテリーを充電できるようになっているのです。

「ソーラー充電システム」はどこまで実用的なのか?

 新型「プリウスPHV」では、急速充電とAC200Vに加え、AC100Vにも対応。急速充電は専用の急速充電機スタンドで行う方法で、約20分で満充電の約80%まで回復が可能です。一方、日常的に使うのはAC電源による充電で、200Vで約2時間20分、100Vでは約14時間で満充電になります。

 必要な時間だけを見れば、圧倒的に200Vのほうが便利そうに見えますが、こちらは200V用コンセントが必要。しかし100Vなら、通常の家庭用コンセントのままで大丈夫。なので、ほかの家電を利用しながら充電が行えるよう、使用電流を6Aにおさえてあるのです。

 さらに世界初の「ソーラー充電システム」も採用。これはルーフに搭載したパナソニック製の大型ソーラーパネルで太陽光発電を行い、その電力を駆動用バッテリーに充電するというものです。つまり、太陽光の下に駐車しておくだけで充電ができてしまうのです。

 その充電能力は走行距離に換算すると、最大6.1km/日、平均2.9km/日の性能を備えているといいます。トヨタの開発者によると、夏期シーズンにバッテリー残量がかなり少ない「プリウスPHV」を屋外に1週間ほど駐車しておいたところ、駆動バッテリーは満タンになったといいますから、その性能はなかなか侮れないといえるでしょう。

 また走行中は、エンジンや装備類の電源となる補機類バッテリーに、ソーラーから電気を供給する仕組みになっているのですが、ソーラーによる発電量で車内の必要な電気を賄えるため、結果的に燃費向上の効果も見込めるそうです。

 このようにメリットが大きい「ソーラー充電システム」ではありますが、設定グレードが限られるうえ、メーカー純正オプション扱いで価格も28万800円(税込)と大変高価なため、なかなか飛びつきにくいのも事実。ただ今後、普及していけば、量産効果による価格低減は期待できそうです。

1/2ページ