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「働けなくてもいいじゃないか!」働けない=無価値という“思い込み”を疑え

ホウドウキョク 3/17(金) 11:30配信

病気や怪我など、様々な理由で働けない状況に陥ったとき、多くの人が後ろめたさや不安、劣等感にさいなまれるかもしれない。だが「そんな思いは不要」、むしろ「働かないほうがいい」と考える政治学者がいる。『はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言』(タバブックス刊)という衝撃的なタイトルの書籍を上梓した、栗原 康先生に話を伺った。

会社で働いてお金を稼いで食べる…それは本当に当たり前?

「今でこそ本を出したりして、ちょっと食えるくらいのお金をもらっていますけど、それこそ10年くらい前、大学院を卒業したくらいから5年ほどは年収10万円くらいでした。完全に実家のお世話になっていて、それこそ父親の年金で暮らす、みたいな。昼間に外でタバコを吸っていたら、母親から『恥ずかしいから外に出るな』と言われたり。でもテレビ見放題だし本も読み放題だし、しまいには写経を始めたりして、けっこう充実していましたよ」



ほかならぬ栗原先生自身が、“働かない”を地で行っていたのだ。「いったん開き直ってしまうとラクだぞ、と思います」。ではなぜ、そんな生活をおくっていたのか。



「使おうと思えば救済措置はいくらでもあります。生活保護や、炊き出しのような支援活動もありますから。飢え死にする前に利用できる仕組みはたくさんあるんです。日本の場合、生活保護を取りに行くと『親や親戚を頼れ』と行政に嫌みを言われたりします。ダメ人間とのレッテルを貼られてしまう。でも、ヨーロッパなんかではまったく違って、収入が少なければ生活保護で暮らすのはあたりまえです」



日本は、“自立すべき”という精神が過剰に強い社会なのだとか。



「高度成長期あたりからの風潮だと思いますが、定年まで会社で働いてお金を稼いで食べるのが当たり前だという意識でしょう?」



確かに多くの人がそうしているし、それが社会を生きるためのセオリーだと信じて疑わないことだろう。



「終身雇用は崩壊しているのに、終身雇用マインドは崩壊していないですよね。でも非正規雇用で暮らすのは限界で、それで頑張っても年収300万円を超えにくい世の中です。さらにやたらと高い税金に、国民健康保険に国民年金も払えというのだから、手元にはあまり残らない。病気やケガで体を壊し、家賃でも払えなくなれば、すぐに生活は破綻しますよね」

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最終更新:3/17(金) 11:30

ホウドウキョク