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未解決「グリコ・森永事件」の犯人は“大した連中じゃない”

3/17(金) 20:00配信

TOKYO FM+

鈴木おさむがパーソナリティを務めるTOKYO FMの番組、3月17日(金)の生放送では、小説家の塩田武士さんが登場しました。

昭和最大の未解決事件「グリコ・森永事件」を題材にした塩田さんの作品「罪の声」は「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」第1位を受賞し、「2017年本屋大賞」にもノミネートされる話題の小説です。取材を重ね、真実に迫った塩田さんは「キツネ目の男」を含む犯人グループについて分析。

「大した連中じゃない」潮田さんはそう語ります。

鈴木「今回の『罪の声』。これはもう話題中の話題で。読んだな~って感じがします(笑)」

塩田「ありがたいです」

鈴木「『グリコ・森永事件』ね。1984年に起きたから僕が小学校のときかな。めっちゃ学校で盛り上がりましたもん。この事件について、ちょっと説明していただいてもいいですか?」

塩田「『グリコ・森永事件』は、1984年3月に江崎グリコの社長が自宅から拉致されるんです。社長は自力で脱出するんですが、それから『かい人21面相』を名乗る犯人グループが、計6社の食品・製菓企業を恐喝していきます。その後に犯人グループが85年に(犯行)終結宣言を出して、捕まらないまま2000年に時効となりました」

鈴木「犯人グループが青酸ソーダ入りのお菓子をスーパーに置いたって言って、それが本当に出てきたりね。日本の未解決事件では、3億円事件と並んで一番有名かもしれないですね。『罪の声』はフィクションで『グリ森事件』の名前は出ずに『ギン萬事件』として一応架空のものとしていますね」

塩田「はい」

鈴木「これは(『グリ森事件』を)かなり取材したものを書いていったんですよね」

塩田「そうです。事件の発生日時、場所、脅迫状の文言、報道などは史実通りです」

鈴木「なぜこの事件を題材としようと思ったんですか?」

塩田「21歳のときに『グリ森事件』関連の本を読んでいたんですね。そのとき初めて、犯行に録音された子どもの声が利用されていることを知りまして。子どもたちは3人いると言われているんですけど、一番下の子の年齢がちょうどその頃の僕と同じくらいの年齢だったんです。しかも同じ関西に生まれ育っている。ひょっとしたらどこかですれ違っていると思ったら鳥肌が立って……当時だと4歳くらいになりますね」

鈴木「そうですよね。僕も6年生くらいでめっちゃ覚えてる」

塩田「その利用された子どもの人生って一体なんだったのか、と考えたときにこの作品を書きたいと思ったんですよ」

鈴木「新聞も全部読んだんでしょ?」

塩田「後は出ているノンフィクションの本を読んだり、『ミスター・グリ森』と言われる元読売新聞記者・加藤譲さんに話を聞いたり。この人、膨大な資料を持っていて今も捜査しているんですよ、自費で」

鈴木「加藤さんが亡くなられたときに、(犯人と言われる)『キツネ目の男』がお葬式に顔を出すかもしれないね」

塩田「子どもに脅迫の言葉を読ませる犯人はどんな人間なんだってまず考えました。調べると、そんなに言われるほど大した連中じゃないんじゃないか、と。虚像が膨れあがっているんです。逃げられたのは警察のヘマや時代に助けられたところがあるので」

鈴木「そうか」

塩田「そう(大した連中)じゃないよってことをこの作品で言いたかったんです」

(TOKYO FMの番組「よんぱち」2017年3月17日放送より)

最終更新:3/17(金) 20:00
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