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「俺を見ないでくれ!」変形した顔、当事者が語った差別・恋愛・就職…「恋愛なんて無理だって思っていた」

withnews 3/21(火) 7:00配信

「恋愛なんて無理だって思っていた」

――学校でいじめられることはありませんでしたか
 幸いにも、私が学校でひどいいじめを受けることはありませんでした。ただ、いじめに苦しんだ「見た目問題」を抱える知人もいます。

 生まれつき顔にあざのある男性は、小学校1年の音楽の時間、「真っ赤なほっぺたの君と僕」という歌詞の部分を、20回くらい繰り返し歌わされ、女性の先生がニヤついた表情で彼を見ていたそうです。今でもトラウマに残っているといいます。

――恋愛はどうでしたか
 中学、高校のときは、コンプレックスの塊で、恋愛なんて、この顔の僕には無理だって思っていました。

 20代前半のとき、女性とお付き合いしました。「世の中には顔を気にしない人もいるんだな」って、新しい発見でした。顔については、お互い触れることはありませんでした。今なら私のほうから説明しますが、当時は怖くて、顔について話を切り出すことはできませんでした。

もし父親になったら…

――結婚はどうでしょうか
 いずれは結婚したいなと思っています。顔を気にしない女性もいると思っています。ただ、結婚の具体的なイメージは描けず、行動に移すこともできていません。

 もし父親になったら、我が子の友だちと接するのが怖いです。子どもって素直じゃないですか。「おまえのお父さんの顔は…」って我が子が友だちに言われるかもしれない。公園デビューも、授業参観も、堂々と参加できるのだろうかと、考えてしまいます。

「コンプレックスは棺おけまで」

――今は、顔の症状を受け入れていますか
 受け入れることはできていません。顔のコンプレックスは棺おけまでもっていくのだろうと思います。今も鏡で顔をまじまじと見ることはありません。朝、寝癖を直すときも髪の毛しか見ませんし。

 顔については、「あきらめている」という表現がしっくりきます。「あきらめることは悪いこと」という風潮があると思いますが、あきらめることで楽になれることもあると私は考えています。

 私は自分の顔は、「のっぺらぼう」なんだと思い込むようにしています。私の顔には、目も鼻も口も何もないんです。顔がなければ、顔で悩む必要もありませんから。

 顔をあきらめている代わりに、服装には気を遣っています。服装で、体全体を着飾ることで、顔だけに人々の意識が向かわないようにしています。

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最終更新:4/20(木) 12:19

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