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「俺を見ないでくれ!」変形した顔、当事者が語った差別・恋愛・就職…「恋愛なんて無理だって思っていた」

withnews 3/21(火) 7:00配信

「普通の顔」願い大手術

――顔の手術は、また受けますか
 今は、考えていません。大学1年生の時、「普通の顔に戻すんだ」と希望をもって、7時間にも及ぶ大手術を受けました。でも、思い描いた「普通の顔」を手に入れることはできず、うちひしがれ、絶望しました。術後は熱が下がらず、院内感染にもかかり、1年以上入院することになり、大学も退学しました。

 それ以降、私は手術を受けていません。「見た目問題」の当事者の中には、あきらめきれず、毎年のように手術を受ける人もいます。毎年のように入院することになるので、定職につくことが難しいようです。

介護福祉士として勤務

――就職活動は苦労しましたか
 大学退学後、介護福祉士の資格をとるため専門学校に通いました。

 専門学校の先生から、「顔について自分でフォローできるようになりなさい」とアドバイスを受けました。私なりに考え、「この顔のおかげで、患者さんに覚えてもらいやすくなります」「顔の話をしたら逆に心を開いてくれる患者さんもいると思います」と、前向きに回答するようにしました。

 今思うと、病院側はわざとそういう質問をして、私のことを試していたのかもしれませんね。

 今は介護福祉士として、病院に勤務しています。患者さんから顔のことを尋ねられる時には、症状について説明し、理解してもらっています。

心の支えはマラソン

――今、心の支えは何ですか
 マラソンです。2006年、テレビでホノルルマラソンの特集番組を見て、「私も出よう」とふと思い立ちました。それまで本格的な運動の経験もなかったのですが、思い切って、参加しました。しんどかったですが、42.195キロを6時間10分かけ、完走しました。走っている間は、走ること以外に考える余裕もなく、顔にも意識が及びませんでした。

 それ以降、マラソンにはまりました。週に3~4度、走っています。ホノルルマラソンにも毎年挑戦しています。今では、42.195キロを3時間前半のタイムで走れるようになりました。走ることで、嫌なことや悩みがリセットされます。私のよりどころです。

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最終更新:4/20(木) 12:19

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